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【ワシントン=永田和男】米共和党タカ派の重鎮でブッシュ政権に影響力を持つニュート・ギングリッチ前下院議長が22日の講演で、「外交の道具が壊れたままでは世界をリード出来ない」と国務省を徹底批判した。イラク戦争後の米外交の進路を巡る国務省と国防総省の関係が波立つ中、政界に波紋を呼んでいる。
ギングリッチ前議長は、イラク攻撃を容認する国連安保理決議採択やトルコの基地使用許可取り付けの失敗などを国務省の責任と断じ、イラク戦勝利ももっぱら軍と国防総省の活躍に負うと指摘。パウエル国務長官がシリア訪問を表明したことも、「テロ支援国の独裁者を訪ねるのはばかげている」などと批判した。
ギングリッチ氏は「人格批判ではない」と語ってパウエル長官個人をおとしめる意図のないことを強調したが、前議長は国防総省諮問機関「国防政策委員会」の主要メンバーで、パウエル長官との対立が伝えられるラムズフェルド国防長官、チェイニー副大統領に近い立場。結果的に、国際協調志向の穏健派とされるパウエル長官に対するタカ派の不満を代弁する役目を果たしたとも言える。
バウチャー国務省報道官は「我々は忠実に大統領の政策を遂行している」と前議長に反論したが、外交路線を巡る政権内の確執が取りざたされることで、米外交の一貫性に対する疑いを国外からも招きかねないとの懸念が国務省では生まれている。イラク復興や対北朝鮮協議などの難問に取り組むうえで、悪影響を恐れる声も聞こえだした。
(2003/4/23/10:40 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030423i302.htm