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【エルサレム=当間敏雄】パレスチナ自治政府の初代首相に指名されたマハムード・アッバスPLO(パレスチナ解放機構)事務局長の組閣作業が、アラファト自治政府議長の抵抗で事実上ストップ、23日の期限までに組閣に失敗し、国際社会の期待するアッバス新体制発足が不可能となる公算が大きくなってきた。
武装闘争に反対するアッバス氏は、議長の影響力を極力排除した新内閣の発足を目指しており、両者のせめぎ合いは既に権力闘争の様相すら見せ始めている。
最大の焦点は、治安組織人事だ。アッバス氏は、ガザを拠点とする過激派を抑えるためにも、志を同じくするダハラン前治安警察長官(ガザ地区)を内相か治安担当国務相に任命したい意向だが、治安面での影響力を失いたくない議長は、側近の起用を求めて激しく抵抗している。
ダハラン氏はガザ地区の治安を握る実力者で、議長後継者の1人とも目されるニューリーダー。昨年7月に議長の治安担当補佐官となったが、議長の方針を不満として辞任、アッバス氏との関係を強めていた。
アッバス氏は13日、組閣名簿を提出したが、議長が床に投げ捨てて再考を要求した。アッバス氏は一部再調整に応じたが、議長が19日、これを拒否。同氏は「要求が受け入れられないなら首相にならない」と反発し、対立が深まった。
組閣期限の23日にパレスチナ評議会(国会に相当)で内閣の承認審議を行うためには、22日深夜が名簿提出の事実上の期限とされる。このまま期限を迎えた場合、議長は別の首相候補者を選び、組閣を命じることになる。
(2003/4/23/01:54 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030422id24.htm