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(回答先: 在イラク・クルド人共産党もあります。 投稿者 磯中源太郎 日時 2003 年 4 月 22 日 14:14:01)
イラク共産党は、シーア派主体のダウワ党などと連携して、アメリカが開戦前に支援していた、6反体制派とは距離を置いているようです。まあ、その6反体制派の対応も各派それぞれですが。
50年代には、イラクの政府内でかなりの力をもっていましたが、アラブ社会主義を標榜するバース主義の台頭以降も力を保ちつづけました。
フセイン政権の初期には、バース党に対抗できる数少ない勢力だったようです。フセイン政権は、ソ連への配慮から当初は共産党の存在を認めていましたが、その後に弾圧に転じました。
もちろんイラクでも共産主義は一定の支持を集めると思いますが、かつての勢いを取り戻すことは無いと思います。
その理由は
1.イスラーム圏では、共産主義は、一般大衆には、根付きにくい。結局、一部の西洋通の知識人だけしか受け入れられない。(アメリカの言うところの「民主主義」なるものも同様だろう)
2.1970年以前と違って、草の根レベルの大衆運動としてイスラーム主義が存在する。
反米という立場は共産党とダウワ党は一致しているが、世俗国家(非宗教主義国家)とイスラーム国家を目指す勢力の危うい連合だと思う。(ダウワ党は1950年代にナジャフで組織されたそうだが、そもそもは当時権力の中枢にいた共産主義者に対抗することを目的とした政党だったようだ、その分派にイラク・イスラーム革命最評議会という組織がある)
宗教政党が台頭すれば、共産党や旧バース党等の左派(世俗)勢力はむしろアメリカに接近するような気がしてならない。
つまり、親西洋の一部の知識人とイスラームの法学者に率いられた一般大衆の対立が今後のイラクの政治の焦点になってくると私は予想している。