現在地 HOME > 掲示板 > 戦争32 > 439.html ★阿修羅♪ |
|
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030419/eve_____sya_____004.shtml
略奪された秘宝を追え
イラク文化財17万点
転売阻止へ関係機関躍起
イラク戦争がもたらした首都バグダッドの無政府状態で、略奪被害はメソポタミア文明時代の文化遺産を収蔵する国立博物館にも及び、17万点ともいわれる貴重なコレクションが闇に消えた。流出した文化財は、高値での転売を狙って日本や欧米に持ち込まれる可能性が指摘されている。米ブッシュ政権がフセイン大統領の追跡を続ける一方で、世界各地の関係機関が“もう一つの追跡作戦”に乗り出した。(名古屋社会部・宮本隆彦)
(中略)
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は十七日、パリの本部に松本教授ら各国の考古学専門家約三十人を集め、イラクの文化財保護に関する緊急会議を開催。被害回復の方策の検討を始めるとともに、米英軍に早急に保護措置を講じるよう求める声明を発表した。
出席者は会見で、文化財の略奪は組織的に行われており、国外のグループが関与している可能性を示唆したが、イラクからの出席はなく、詳しい被害状況は分からないまま。松本教授は「誰もがショックを受けていた。被害品はもう戻らないだろうと、半分あきらめの空気も漂っていた」と会議の雰囲気を伝える。
盗難文化財は、ユネスコの条約や関連する国内法で輸出入が禁止されているが、条約に基づく措置はイラク政府から被害に遭った文化財の通知が必要。被害品の確認もできていない現状では有効な規制は望めない。
膨大な被害品の行方について、考古学関係者は欧米や日本を予想する。ユネスコの会議では、早くも被害品とみられる美術品がフランス税関で押収されていることが明らかにされた。
先例から考えても、日本が無関係では済みそうにない。例えば、激しい内戦に見舞われたアフガニスタンでは、首都のカブール博物館が爆破された一九九三年やバーミヤン大仏がタリバン政権に爆破された二〇〇一年、大量の文化財が国外に流出。その一部が日本で見つかっている。
(中略)
国際刑事警察機構(ICPO)は十八日、特捜班を結成して被害品の発見と容疑者の捜査に乗り出したことを明らかにした。文部科学省も、全国の博物館や美術館などに略奪が疑われる文化財の入手に際して、慎重な調査をするよう通知した。
(後略)