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■□■ 日刊ゲンダイ Dailymail Digest 2003年 4月14日号(平日毎日発行)
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◆◇ Today's Head Line
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_/_/_/ 日刊ゲンダイ Dailymail Business _/_/_/
案の定ブッシュの戦争が引き金の異常事態
懸念されていた戦後イラクの深刻な事態が今バグダッドで起こっている
・ 殺人、略奪とすべての犯罪が横行し、
無法の西部劇のようなバグダッドの惨状
・ 何年も前からフセイン打倒を狙い準備したのに、
ポスト・フセイン不在のオソマツ ……他
■ TOWN WATCHING
・ 間もなく新茶の季節
日本人ならやっぱり…緑茶カフェで ほっ!
■ 街中の疑問
・ 同じ人物の同時通訳を何人もが交代でこなすのは?
──[ 連 載 記 事 ]──
▼ 【これを読めば流れがわかる!! 半歩先の市場リサーチ】
妙味あるボロ株のバスケット買い ──
▼ 【週末スクリーニング】
食品の一部や内需系ディフェンシブ銘柄 ──
▼ 【コンビニ噂のお宝商品】
ローソン ナチュラルローソン ──
_/_/_/ Today's Topics _/_/_/
≫ 「SARS」日本人4人
≫ ヤンキース松井降雨中止 メッツ新庄先発落ち
≫ フセインの資産はどこにいくらある
─ Dailymail Businessより ─────────────────────────
■ 案の定ブッシュの戦争が引き金の異常事態
■ 懸念されていた戦後イラクの深刻な事態が今バグダッドで起こっている
■ ・ 殺人、略奪とすべての犯罪が横行し、
■ 無法の西部劇のようなバグダッドの惨状
■ ・ 何年も前からフセイン打倒を狙い準備したのに、
■ ポスト・フセイン不在のオソマツ ……他
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▼ ブッシュを待ち受けるこれだけの難題 ▼
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殺人、略奪とすべての犯罪が横行し、
無法の西部劇のようなバグダッドの惨状
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バグダッドで始まった略奪、殺人は日を追うごとに激しさを増している。
盗賊集団と化した群衆はフセイン大統領の長男ウダイの自宅を襲い、デパート、ホ
テル、病院などにも押し入った。
一部はイラク軍の武器庫や銀行に向かい、武器や現金を奪取。日本大使館も被害に
遭った。ショッピング街では店主と暴徒が銃撃戦を繰り広げるなど手がつけられない
状態になっている。本紙にバグダッド現地リポートを連載中のジャーナリストの山本
美香氏が言う。
「群衆がアジズ副首相の豪邸で略奪しているのを見ましたが、ヒドイものです。家具
や洋服などをドンドン運び出している。略奪のターゲットになっているのは政府の施
設や要人宅が中心ですが、この先どうなるかは分かりません」
ところが、治安を維持すべき占領軍の米軍は見て見ぬふり。イラクの警察官は米軍
の占領と同時に姿を消していて、いまのバグダッドは西部劇に出てくる無法地帯と同
じなのだ。
一体いつまでこんな状態が続くのか。日大講師の三野正弘氏が言う。
「今回の混乱を一時的なものと思ったら大間違い。混乱は宗教や部族対立に根ざして
いるから、簡単には終わりません。略奪の中心はサダム政権下で虐げられてきたサダ
ムシティーの住人です。彼らはイスラム教シーア派が多く、支配者層のスンニ派住人
に大変な恨みがある。これに複雑な部族対立が伴う。イラクには150の部族があり
ますが、それぞれが好戦的で、常に反目しあっている。フセインという重しがなくな
ったいま、混乱に乗じて再び部族間の争いが起きているとみていい。しかも、開戦前
にフセインから武器を渡されているだけに深刻です」
略奪はいつ内乱に発展するか分からない。ブッシュは「勝った、勝った」と喜んで
いる場合じゃないはずだ。
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何年も前からフセイン打倒を狙い準備したのに、
ポスト・フセイン不在のオソマツ
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米国はフセイン後のイラク政権について、何年も前から準備してきたフシがある。
国内外に散っている反体制派の幹部と極秘に接触、支援したり、乱立している反体制
派の統合も画策した。
ところが、いまだに暫定統治機構のトップを決められないでいる。「これは」とい
う人材が見当たらないのだ。
「アフガニスタンにおけるカルザイ氏のような人物がイラクには一人もいないのです。
フセイン独裁政権が長く続いたため、国外に逃げていた反体制派の活動家は国内では
ソッポを向かれている。国内の指導者にはイラク全土を掌握する力がない。ヘタした
ら米軍の占領が何年も続く異常事態になりかねませんよ」(中東事情通)
現時点で、候補と目されているのは、反体制派でロンドンに本部を置いていたイラ
ク国民会議のチャラビ代表、元外相のパチャチ氏、これまた反体制派のDPWGの主
要メンバーであるマッキーヤ氏などなど。
「元銀行家のチャラビ氏は、米政府が亡命イラク人支援のために与えた資金を横領し
た疑惑があり、人望がない。元外相のパチャチ氏は80歳を越えているし、イラクを
離れて何十年もたっている。過去に『クウェートはイラク領だ』という問題発言もし
ています。マッキーヤ氏は母親が英国人で国内的な人気がない。国内の反体制派から
抜擢する選択肢もありますが、クルド人ではトルコが黙っていないし、シーア派は内
部が四分五裂です。旧イラク王族には国内基盤がほとんどない。イラク人による政権
をスタートさせるのは容易ではないと思います」(元クウェート大使館専門調査官で
東京外語大講師の保阪修司氏)
米国内も、チャラビ氏を推す国防総省と絶対反対の国務省が真っ向対立するなど、
グチャグチャだ。揚げ句はレバノン出身の米軍副司令官、ジョン・アビザイド氏の名
前も取りざたされ、アラブ出身の米国人が要職に就く可能性もある。当然、イラク反
体制派は猛反発していて、シッチャカメッチャカだ。フセインがいなくなってイラク
の大混乱は必至である。
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米国の身勝手で、トルコとクルドが油田を巡って軍事対立の最悪事態
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クルド人がイラク北部の油田都市キルクークを制圧したことで、トルコとの間で軍
事的緊張が高まっている。
キルクークに向かった約30万人のクルド人は、11日に撤収を始めたというが、
「キルクークにとどまり、独自の計画を実施する」と主張する軍司令官もいて、不信
を募らせたトルコは「イラク国境付近の軍部隊を増強する」(ギュル外相)と表明。
予断を許さない状況だ。
富山国際大教授の岡倉徹志氏(中東問題)がこう言う。
「こうなった一番の“戦犯”は、ほかでもない米国です。フセインという重しを取り
除き、油田の支配権を一時的でもクルド人の手に渡せば分離独立機運が高まる。米国
は、そのことを十分知りながら、フセインを倒すだけのためにクルド人勢力を利用し、
キルクークを制圧させた。米国からクルド人の油田進出はないと言われ、イラク北部
への出兵をやめていたトルコが『約束が違う』と怒るのは当然です。一方、クルド人
にすれば、米国の扇動でキルクークを制圧したのに“統治はお預け”では黙ってない
でしょう。撤収がきちんと行われるのか疑問だし、これは厄介な問題を残しますよ」
キルクークの豊富な石油資源を背景にクルド人の独立機運が高まれば、トルコにい
るクルド人約1300万人も合流しそうだ。
「イランにいるクルド人約600万人も加われば、イラク、トルコ、イランの三つど
もえの大紛争に発展する危険もある」(岡倉徹志氏=前出)という。
中東全体がドロ沼化である。
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フセインが消えて、イイ気になったイスラエルは
今後、パレスチナに対してどう出るか
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フセイン政権が崩壊したことで、イスラエルがどう動くかも中東の波乱要因だ。
イスラエルはフセイン政権崩壊を歓迎し、逆にパレスチナ自治区住民はバグダッド
陥落に大きなショックを受けている。
フセイン政権はパレスチナ解放を訴え続け、それに共感するパレスチナ住民も多か
った。反米、反イスラエルでも共通していた。今後はいい気になった米国とイスラエ
ルが、力の和平を押しつけるのではないか。パレスチナにしてみれば、そんな懸念が
増大しているのだ。
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