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2003.04.11
Web posted at: 16:35 JST- CNN
ロンドン(CNN)イラクのフセイン政権があっけなく崩壊したことで、アラブ世界では米国の影響力増大に対する不安感が広がっている。次はどこに矛先が向けられるのかと警戒する声が、各国から上がっている。
バグダッドが陥落した9日。米兵らは戦車で市中心部のフィルドス広場に乗り込み、フセイン大統領像の顔に星条旗をかぶせた。アラビア語衛星放送局「アルジャジーラ」は、「これは今起きていることを象徴する光景だ。すべてがアメリカ化されるのだ」と伝えた。星条旗はまもなくイラク国旗に取り替えられたが、近隣諸国の10日付の新聞紙面は、米軍の戦車と星条旗の写真で占められた。
イスラエルのCNN記者によると、同国内のパレスチナ人は、テレビが伝えるバグダッド陥落の映像に「絶望感に近い」驚きの表情を示したという。パレスチナ人の多くは、イラクの行方に自分たち自身の運命を重ね合わせていたようだ。
エジプトでも、米国の介入が次は自国に及ぶのではとの懸念が高まっている。カイロ・タイムズ紙のカッセム記者は「これはアラブ史上の一大事。地域全体にドミノ現象が広がるだろう」と予測する。
シリア駐在のCNN記者は「ここで反響を呼んでいるのは、イラク国民の歓喜の光景ではない」と強調する。開戦以来繰り広げられてきた悲劇の方に注目が集まり、報道も民間人の被害に焦点を当てているという。首都ダマスカスの市場では、バグダッド陥落のニュースが伝えられると、市民らが嫌悪感をあらわにしてテレビのスイッチを切ってしまった。米英軍を「解放軍」ではなく「占領軍」と呼ぶ声も聞かれ、多くの人が米国の動きに警戒感を募らせているという。
アルジェリアの新聞は、フセイン政権のあっけない末路に首をひねり、「サダム(フセイン大統領)は実は米国やロシアと密約を交わしていて、2日前にバグダッドを出ていたのではないだろうか。イラク軍が消え去った理由も、それなら説明がつくのだが」と問いかけている。
http://cnn.co.jp/top/K2003041101172.html