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★戦後の「分捕り」合戦★4/8 Newsweek Japan Online
バグダッド攻防戦が始まった。血で血を洗う市街戦になれば、攻撃する側にも、守る側にも、そして一般市民にも多数の犠牲者が出るだろう。犠牲者をいくらかでも少なくしたければ、フセイン大統領が政権の座を放棄するしかない。その兆候がいまだに見えないのが残念である。第2次世界大戦で、日本が「国体の護持」にこだわってポツダム宣言の受諾を引き延ばしている間に、百万人を超える人々が死んだ。結局は「無条件降伏」になったことを考えれば、ポツダム宣言を即時に受諾しておけば、犠牲者ははるかに少なかったはずだ。
そのような状況の中で、世界は早くも「戦後復興需要」を手に入れるべく、動き出しているように見える。この戦後復興でまず問題になるのは、復興の主導権を握るのは誰かということだ。アメリカ(それにイギリス)なのか、それとも国連なのか。ブッシュ政権内部でもこの問題をめぐって対立があると報じられている。国連主導にすべきだとするパウエル国務長官。それに対してアメリカ主導でやるべきだとするラムズフェルド国防長官。
どちらにもそれぞれの根拠があるが、問題はこの第2次湾岸戦争後の世界の姿がどうなるかと密接に関わっている。いわゆるアメリカの一極支配なのか、それとも国連安全保障理事会の常任理事国を中心とする多国間主義なのか、ということだ。はっきりしているのは、フランスやロシア、中国が「アメリカ帝国」に警戒感を抱いていることだ。イギリスは、アメリカと強い同盟関係をもつことを選択した(ブレア首相がブッシュのプードル、揶揄されるゆえんである)。
しかしイラク攻撃にいたる過程ですっかり威信を失ってしまった国連を舞台に、また従来のような多国間主義が通用するのかどうかは疑問だ。もともと国連は、第2次世界大戦の中心的な戦勝国が戦後体制を築き、運営するため機関にすぎない。だから最も重要な決議は安全保障理事会の常任理事国によって今でも決められているが、戦後半世紀以上にわたって安全保障理事会が一致して行動したことなど、数えるほどしかない。それほど各国の利害が対立したということである。
見方を変えれば、20世紀のほぼ半分以上にわたって存続してきた国連という組織は、すでに役割を終えてしまったとも言える。というより、終えたことがこのイラク戦争でとうとう露呈したと言ったほうがいいかもしれない。自由世界の「共通の敵」である共産主義が事実上終焉したことで、西欧諸国の微妙な利害の対立が大きく表面化してきたのである。
そしてイラク戦争の行方がほぼ見えてきた今、フランスやロシア、ドイツはイラクの復興という舞台で存在感を示そうとしている。ここでもしアメリカに独走させてしまえば、世界はアメリカとその同盟国のグループとアメリカに同盟しないグループという色分けにならざるをえないからである。しかも中東というアメリカがそれほど得意としてこなかった地域で、アメリカの「覇権」を許してしまうことになるからだ。「北」問題を抱える日本は、現時点ではアメリカを支持するしかないが、将来アメリカとの関係をどうするか、そろそろいくつかのシミュレーションが必要になるだろう。ただ日本の外務省がいささか頼りないのがちょっと心配ではあるが・・・。(藤田)
★大本営発表に自爆攻撃★ 4/1 Newsweek Japan Online
米英軍などによるイラク攻撃は、戦前の楽観論がすっかり影を潜めてしまったように見える。都市の制圧に手間取る米英軍、そして400キロにも及ぶ伸びきった補給線。アメリカ国内でも作戦計画に問題があったのではないか、との批判が出始めている。ラムズフェルド国防長官やマイヤーズ統合参謀本部議長は、テレビなどに出演して「防戦」に懸命となっている。
それにしても、攻撃する側も防衛する側も「情報戦」というか「心理戦」に熱心だ。イラク側は、捕虜となったり戦死した米英軍兵士の映像を流したり、撃墜した(とする)ヘリコプターをことさらに大きく報道させる。米英軍側は、投稿するイラク兵士の映像を流し、ピンポイント爆撃でイラクの重要な施設が破壊される様子をビデオで公開する。
メディアを通じて相手の戦意をくじこうとする意図がどちらにも見え見えだ。そしてイラクは共和国防衛隊が米英軍を撃退していると発表すれば、米英軍は作戦に遅れはなく、補給が滞っている事実もないと発表する。カタールのテレビ局アルジャジーラとアメリカのCNN、それにイギリスのBBCを見ていると、真実がどの辺にあるのか、なかなか見えてこない。
かつての第2次大戦時における日本の「大本営発表」もこのようであったのだろうか。そう考えているところに、「自爆攻撃」があってちょっとゾッとした。なぜなら、イラク軍の下士官(とイラク側は言っている)が自爆攻撃を敢行し、その行為を政府が賞賛したからだ。しかも、数千人もの「自爆攻撃志願者」がいるとして、米英軍を牽制しているのである。
自爆攻撃はかつて日本の軍隊も戦術として採用した。いわゆる特攻隊である。特攻に出撃する兵士に対して指揮官が「諸君は神となる」と訓示した。戦死して靖国神社に祀られることを名誉としたのだ。フセイン政権は、米英軍に対する戦いはイスラム教に言う「聖戦」なのだから、自爆者を殉教者として扱うという。そして両者とも、こうした行為に若者を駆り立てる言葉は「愛国」である。
しかし「愛国」は「政権を守る」ということと必ずしも同じではない。なぜなら第2次大戦でもそうだったが、このイラク攻撃は米英の領土的野心から始まっているわけではないからである。ブッシュ大統領やブレア首相が再三にわたって強調しているように、標的はフセイン政権である(他国の政権を力によって打倒することが正当かどうかはここでは措いておく)。フセイン政権が倒れてもイラクが独立国であることに変わりはない。
権力者は、国民の間に自然にある「愛国」という気持ちを、自らの権力の温存あるいは強化に利用しようとする。問題なのは、そういった権力者の「欲望」に命を捧げることを要求される若者がいるということである。普通の軍隊ならば、全滅するまで戦ったりはしない(日本軍には、生きて虜囚の辱めを受けるなかれという戦陣訓があったが)。勝敗が明らかならば、できるだけ兵の犠牲を減らそうとするのが指揮官の役目だ。自爆攻撃にはそれがない。それを利用するフセイン政権に、どうしてもやり切れなさを感じてしまう。(藤田)
さあ!バクダッドの中枢部が抑えられ、肝心期待の市街戦も不発散発的で、欲求不満の貴兄に、絶好の欲求不満のはけ口!Newsweek Japan Onlineの藤田編集長のコラムですよ!欲求不満のはけ口にアップしておいたからネどーぞ勝手に。藤田編集長の意見に皆さん何故過激に反応する
のか?あっしらさんが攻撃するからかい?Ddog