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宮崎正弘の国際ニュース・早読み
平成15年(2003)4月11日(金曜日)
通巻548号
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本日深夜零時から「ラジオ日本」の「ミッキー安川の朝まで勝負」で宮崎が生出演。
正確には4月12日午前零時「君が代」斉唱とともに始まります○◎○◎
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金正日が北京を極秘訪問ーー米、情報筋
イラク開戦直後に。胡錦濤と会見の模様
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大中華思想とミニ中華思想がぶつかるとどういう化学変化がおきるか?
昨年、金正日は新義州を「経済特区」とするために初代長官に瀋陽を基盤とする新興商業集団の楊武を指名した。
その直後に中国は楊を「脱税」容疑で逮捕した。北朝鮮の面子丸つぶれ、そうまでしても中国は北との関わりを恐れたのか。
イラク戦争を挟んで「50日間の不在」が伝えられてきた金正日総書記は、密かに北京を訪問していた、と9日付けの「STRATFOR」紙が伝えた。同誌はNYテロ(9・11)事件直後、犯人はアルカィーダと断定した。
今度のイラク爆撃でも、イギリスの空軍基地を飛び立った戦略爆撃機を捉え、数時間後にバグダッド空爆が開始されると、世界で一番早く報道、まさにぴったりだった。
その実績から言っても、情報の信憑性は高い。
米国の推測では金は北京で胡錦濤を会見し、冷却していた両国関係を見直し、平壌は同盟国であり「見殺しにはしない」旨を約束したという。
また両首脳はお互いが入手したイラク戦争の情報分析を交換、なんと北朝鮮は米軍事力に対してイラクほどは弱くないと結論したらしい。
それよりもなによりも「中華思想」における面子を、いかに両者はうやむやとしたか。北朝鮮は、江沢民の冷淡な態度に立腹してきたと考えられるが、3月中旬には指導部が交代した。その絶妙のタイミングを狙ったことが第一である。
直後の国連で、中国は北朝鮮への非難決議を逃げた。
安保常任理事国である中国が、表向き口にしている「国連重視」が本当であるならば、北東アジアの安全保障にたいして常任理事国としての責任回避と同様な行為である。
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宮崎正弘の新刊予告(黄金週間のため発売は5月6日になります)
「迷走中国の天国と地獄」(清流出版刊、予価1500円)
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(今週の雑誌)
(某月某日) 「NEWSWEEK」(4月16日号)の日本版をみて愕いた。知り合いが二人でていること自体には、別に愕きでもない。ひとりはエズラ・ボーゲル博士の息子スティーブで、なんと学生時代の日本研究者、いまカリフォルニア大学バークレーの準教授だって!(10年ほど会ってなかったから知らなかった。たしか以前は、スタンフォード大学フーバー研究所にいたはずだが?)。このバークレー校、知る人ゾ、知る「過激派リベラルの巣窟」。アフガン空爆に連邦議会でただひとり反対した下院議員バーバラ・リーはこの地域からでている事実をもってしても、反戦のメッカである。じつはちょうど20年前、この校舎を訪問し、亡命作家の陳若儀に半日ものロングインタビューをしたことがある。
さて同誌に登場のもうひとりが、在日27年のクリストファー・スペルマンだ。知り合って20年近いが、昭和史の研究家で、史家の片瀬裕氏同様に昭和史にくわしいのなんのって。北一輝、大川周明、内田良平、頭山満など軍隊関わりから思想の歴史とからめて、その深い人脈まで知っている。知人のジャーナリストの山本徳造氏がつれてきたと思うが、酒が強い(それも日本酒)うえ、鍋料理大好き。変な白人(変なポーランド人)だと思っていた。
これまでクリスは、履歴を語らない人でポーランド生まれ、途中、ハーバードへも留学し、世界を放浪し、日本へやってきた、としか自己を語らなかった。(あの大道芸人のハンガリー生まれのなんとか、あ、そうそう、ピーター・フランケルに境遇が似ているなぁ)と思いながら、いつしか拓殖大学で客員の身分で、現在は博多に在住。去年の冬も、小生、博多へ講演にいった夜にしたたか呑んだ。リックを背負ってスキーにでも行くような格好で、クルスは、わがホテルにやってきた。
さてさて愕いたのはクルスの父親はハリウッド映画でアカデミィ賞に輝く「戦場のピアニスト」のモデル。というよりクルスの父の回想記をもとにできたのがあの映画である。
小生、映画は見ていない。父親の回想録も読んでいない。だからその論評は控えるが、あれほど何回も呑んで騒いで国際情勢をかたらったスピルマンが、なぜ過去を語ろうとはしなかったのか、NEWSWEEKで得心がいった。
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(休刊のお知らせ)小誌、宮崎が取材旅行などのため15日まで休刊の予定です。○
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(他人の書評)
【著者に聞く】李登輝前総統
『「武士道」解題』(小学館 1700円)
「やむにやまれぬ大和魂」で(産経 2003.04.06 朝刊読書欄より)
「かくすればかくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」
今なぜ武士道か。台湾前総統の李登輝氏(八〇)は問われて、吉田松陰の歌にその思いを託した。二年あまりの時間をかけ、日本語で著した『「武士道」解題』に対しては李氏自身、さまざまな反発が起こりうることを予想していた。
一部の日本人から、なぜ外国人に「武士道」を説かれるのか、と訝しがる声が上がるかも知れぬ。台湾でも、李登輝はまた日本人に肩入れした、との批判も出よう。
だが、もはや私はそんなことなど全く気にしてはいない、と李氏は本書に書いた。二十二歳まで日本人として受けた日本教育が、いまもこの人を、やむにやまれぬ思いで突き動かしているようにみえる。
大和魂、武士道という伝統的価値観こそ、日本人が最も誇りに思うべき普遍的真理であり、人類社会が直面している危機を乗り切る精神的指針になる、と信じて疑わない。
「政治家やメディアの記者が事態に遭遇したとき、判断を迫られたとき、何をクライテリア(基準)に物事を処理するべきか」と李氏は畳み掛けるようにいう。
「誠(まこと)の精神。誠心誠意を貫くことだ」。李氏は、敬愛する新渡戸稲造の著書『武士道、日本の魂』を改めて読み解き、混迷の時代を生きるわれわれのクライテリアとして、まず「誠」をあげた。「小泉(純一郎)首相は先日、世論の通りに政策を決めるつもりはない、と言った。全くその通りだ」
世論というものは多分にしてセンチメンタル(感情的)な側面をぬぐえず、大衆迎合主義(ポピュリズム)は混乱すら招きかねない。
「武士は食わねど高楊枝(ようじ)」という言葉がある。名誉や誇りを決して捨てない「やせ我慢」の精神は、かつて日本の支配階級の腐敗や堕落を防ぐ手だてであった。だが昨今の事件をみても、「武士道」は日本において衰退したといわざるをえない。
新渡戸はこう書いた。
名誉の感覚は、人格の尊厳ならびに価値の明白なる自覚を含む。身分に伴う義務と特権(ノーブレス・オブリージュ)を重んずるを知り、かつその教育を受けたる武士。
李氏は生涯、ノーブレス・オブリージュたる「武士」であることを「実践躬行(きゅうこう)」しようとしている。(台北支局 河崎真澄)
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宮崎正弘の新刊予告(黄金週間のため発売は5月6日になります)
「迷走中国の天国と地獄」(清流出版刊、予価1500円)
◎「これが中国流のやり方=真似ろ、盗め、さもなければ脅せ」
◎「なぜ燃えるような景気に酔う環境」だというのに、どうして人々は「失業」に関心を抱くのか?
◎「風紀や腐敗」への関心が高いのは、それだけ社会の紊乱の実態が凄まじいことを物語っているのではないのか?
http://www.seiryupub.co.jp/seiryu/(清流出版のサイト) 5月6日 発売
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