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(以下引用)
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シリア:米国務長官が経済制裁など示唆 イラクとの関係指摘
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030415k0000m030143000c.html
【ワシントン中島哲夫】パウエル米国務長官は14日、シリアに対して「外交的、経済的、または他の種類の対応手段を検討する」と述べ、経済制裁などを発動する可能性を示唆した。サバハ・クウェート外相との会談後、記者団に語った。
パウエル長官は、イラクの大量破壊兵器開発に関与した科学者や関係者、フセイン政権で指導的立場にあった人物らがシリアに逃げ込んでいると指摘。大量破壊兵器の開発にシリアが関与してきたとも述べ、「自らの行動を見直すべきだ」とシリアに警告した。長官は、これらの点を既にシリア政府に直接伝えたと明言した。
[毎日新聞4月15日]
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この記事はほんの一例に過ぎず,ここ2,3日,シリアに関するきなくさい発言が米国の首脳から飛び交っています。イギリスは,外相が慎重な意見を述べた一方,国防省の方は「前向き」な発言を行なっています。
(以下引用)
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シリアが大量破壊兵器開発の恐れ=英国防相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030414-00000145-jij-int
【ロンドン14日時事】フーン英国防相は14日の記者会見で、「シリアが自国内に逃げてきたイラクの専門家を利用し、大量破壊兵器を開発しようとする恐れがある」と懸念を表明した。 (時事通信)
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「イラク後」の軍事戦略としてすぐにシリアが標的になるとは思えませんが(イラクの「戦後処理が」長引きますから),「次はシリア」という戦略がブッシュ政権内部で検討されるのはほぼ確実ではないでしょうか。少なくとも,イラク「戦争」に係わるさまざまな「疑惑」にかこつけて制裁措置を行なおうとするのは間違いないでしょう。しかし,「まず経済封鎖を行なう」「干上がった相手が暴発するかぼろを出す」「そこをたたく」は,太平洋戦争からイラク「戦争」まで,米国のおなじみの戦略です。
ネオ・コンサーバティブの「ドミノ式中東親米化路線」から言っても,次の仮想標的はイランよりもシリアに向かう可能性の方が高いと思われます(というより,初めから本命はシリアでイラクはそのための第一ステップだった,というのが私の持論です)。
なぜなら,シリアを武力解体するならば,イスラエルにとってこれ以上ありがたいことはないからです。ゴラン高原問題は一挙に解決するし,開戦と同時にイスラエルはレバノン領内のシリア軍からの防衛を名目にレバノンに侵攻して,レバノンの事実上の併合を狙うでしょう(イスラエルの参戦にエジプトなどが黙っていない場合は,米軍をまきこんだ第五次中東戦争となります)。米軍の出撃拠点は,もちろんイラク(だから,シリア国境に近い位置に米軍基地を整備するでしょう)。
残されたヨルダンは事実上イスラエルの属国のようになり,パレスチナから徹底的に追いだされることになるパレスチナ人を受け入れる(現状でも人口比から言えばパレスチナ人の国のようなものですが)。イラクでも受け入れることになるでしょうね。
夢想的な「悪魔の計画」でしょうか? シャロンとラムズフェルド,ウォルフォビッツが結託しているならば,これくらいのことは計画するのではないでしょうか?
これに比べて,イランを「第二の標的」とすることの意義は,ラムズフェルド一派にとってはかなり薄いと考えられます。むしろイラクのシーア派の懐柔のために,イランとの接近すら選択しかねないのではないでしょうか。
あくまでも現時点での推測であり,イラクにおける今後の情勢如何ではいくらでも変動の可能性はあるでしょうが。