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不審船というお芝居第三幕・引き上げの茶番(7)犯罪的な海保のウソ
奄美沖で沈没した「長漁3705」が、98年の覚せい剤密輸事件に関わっ
たとされる「第12松神丸」と同一船であると、3月14日発表されたこ
とで“不審船というお芝居”の序幕が、5年前の【玉丸覚せい剤密輸事件】
だったことを知らされた。
注目すべきは、98年の“玉丸・松神丸の覚せい剤密輸事件”99年の
“能登沖不審船事件”01年の“奄美沖不審船事件”という流れの各発端
が、総べて米軍の『不審船がいる』という情報に拠っているということで
ある。
それに加えて、沿岸警備を主務とする海上保安庁が、時として二義的な
位置におかれて、米軍と海上自衛隊の先導で推移したことであろう。
事件が排他的経済水域である公海上での撃沈事件ということもあって、
近隣国の注目を集めただろうに、その調査結論を仰天するような厚顔無恥
のウソで締め括った。
沈没した「長漁3705」は、
【「第12松神丸」と船形や装備などが酷似しており、同庁で写真分析
の結果、同一の船であると確認した】(朝日、読売、毎日)
とんでもない ウソ である。
北朝鮮から覚せい剤を積み、玉丸に引き渡したとされる「第12松神丸」
と、沈没した「長漁3705」とは、一見してその構造的違いが判る。
写真を比較すると、
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参照 工作船ドキューメント
http://www.kaiho.mlit.go.jp/10kanku/sbdoc/index.htm
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◆「長漁」は部屋巾が一定だが、「松神」は船橋の巾が他の部屋より、左
右共2〜30センチほど広い珍しい形である。
◆綱の巻き取りドラムが、「松神」は船橋の下、「長漁」は船橋前部屋の
ヨコ。
◆「松神」は船橋ヨコに救命浮輪を掛けているが、「長漁」には架け装置
が無い。
◆船橋前の部屋、「松神」は60・4センチ、「長漁」は190センチ。
◆船倉は、「松神」が1層で 7・5メートル。
「長漁」は2層で 前ハッチ 2・4メートル。
後ハッチ 2・6メートル。
◆機関室上の手すりの形も違う。
◆船橋上レーダー脇に「松神」はマストが有り、「長漁」には無い。
◆船橋上のアンテナも違う。
◆煙突にある2本の白マークの位置が違う。
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「第12松神丸」のトン数は、米軍が撮影した船の写真から専門家が鑑定
したところ、【47トン前後】という書証も裁判所に提出されているとい
う。
「長漁3705」は、【100トン前後】と、海保自身が発表している。
多くの画像資料を持ちながら、公然たるウソをつく、
海上保安の調査官たちは、この[犯罪的なウソ]は自らの判断で無いよ
うに、卑劣にも他人に転嫁して次のような[逃げ場]を作っている。
“九州南西海域における工作船事件の捜査状況について” 2002年12月6日
【‥‥‥‥★『船舶関係の専門家』★からは、平成10年の覚せい剤密輸
入事件に関与した北朝鮮籍の船舶「第十二松神丸」と今回の工作船が、
同一船 であるとの見解が示されていること、‥‥‥】
事件の当初から海保は、何百千も航行している内の1隻「長漁3705」を、
不審と見た理由について、数々の黒子情報を流してきた。
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日本の漁船登録番号にない「長漁3705」
漁具などが見当たらない
能登半島沖で発見された工作船と似ている
漁船のようだが、見たこともない形だ
漁船「第一二松神丸」と船型が酷似
「漁船」には甲板に漁網がない
漁船を装っている
甲板にハッチが二つある
マストの形などが似ている
「ブーム」と呼ばれる道具の形状が似ている(荷揚げ機のこと)
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少なくとも中国籍表示をして公海上を航行している船に対し、法違反を
追及する理由としては、愚にも付かないことと疑問をもたれる頃合に、米
軍の衛星や無線傍受の不審を煽る補佐情報が垂れ流され、“公式の場”で
はその情報を“否定する”というパターンが、繰り返されてきた。
漁具が見えないから不審なので、漁業違反で検査するという天地転倒の
狂気の1点を指摘するだけでも、“不審理由”の奇怪さが伺える。
序幕となった、98年の光丸・松神丸の覚せい剤密輸も、奇妙な事件?
お芝居?であった。
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◆末端価格240億円にもなる覚せい剤受け取りの実行役田中が、約束の
受け取り時間に間に合わなくなることを承知で、直前に『祭り見物を見た
い』と言って、出港を1日遅らせたこと。
(1袋20キロ入りの覚せい剤20袋だった約束が、結果的に受け取った
のは15袋だから、180億円ということになるが)
【約二十キロ入りの覚醒剤の袋詰めが15個。末端価格(1グラム約6万
円)で約180億円。洋上取引は終了した(産経新聞2002年04月08日)】
◆エンジンが3回も故障して、引き返したこと。
(原因は冷却ホースの破裂ということだが、エンジン冷却水の吸水、排水
の循環経路は、銅パイプ構造であり、強い圧力がかかるわけでも無いか
ら、破裂などする筈がない)
◆8月4日朝6時に合流約束なのに、到達したのは8月6日午後3時ごろ
だった。 当然、相手の船は、居なくて引き返す。
◆二度目の12日午後4時30分ごろ、田中の乗った「光丸」は、20袋
の約束なのに、「松神丸」から15袋受け取って帰る。
◆帰途、釣りをしたり、たわいの無い理由で揚げ場を4回も変更した上、
途中から2隻の巡視船に追跡され、親分に連絡したところ、場所を確認し
て水深5メートルの海底に沈めるよう指示される。
◆しかし、田中は『荷物をおかにあげてほしくない』と思い、発泡スチロ
ールを浮きにして、8月15日午前3時ごろ、覚せい剤を海上に投棄した。
◆8月20日には潜水道具一式を買い、魚群探知機も使って、回収作業に
あたる。
◆8月23日地元の漁船が透明なビニール袋を引き上げ、覚せい剤と判明。
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海上に浮きをつけて流したものを、5日も経ってから、潜水具、魚群探
知機で探すという子供でも噴き出す落語調のオチまで付いたこの“お芝居
の序幕”の裁判は、途中“能登沖の不審船事件”と交差して、北朝鮮がク
ローズアップされる。
この“密輸事件”に関わる米軍情報についてのマスコミ報道は、ニュー
スソースが海保ルートからのものであろうに、実に華やかであった。
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朝日 99/3/2
(裁判所に)証拠として在日米海軍の哨戒機が撮影した船の写真と、「北
朝鮮の特殊工作船と思われる」とする内容の米海軍発行の回答書を提出
した。
朝日 (2002/11/27)
★米軍の哨戒機が北朝鮮の特殊工作船とみられる船と日本漁船が東シナ海
で接触している様子を撮影した。
朝日 2002/12/06
覚せい剤の受け渡しを行っていたことが明らかになった。
海上自衛隊などが、この時の様子を撮影しており………
産経 2001年12月24日
北朝鮮工作船と日本漁船が洋上で覚醒剤約三百キロを取引したことが米
軍の衛星などで確認されている。
このときは日本漁船「第十二松神丸」に偽装していた。
産経 2002年04月08日
この事件で、海上保安庁には米軍から不審船情報が事前にもたらされて
いた。日本漁船に偽装した船が◆北朝鮮の港を出港……。
第12松神丸のことだ。
毎日 2002/12/06
公判記録などによると、(1998年)8月7日午後6時半ごろ、警戒中の
米軍機が、 暴力団側の漁船を待っていた不審船を発見。
南日本 2002/12/06
当時捜査に協力した米軍の航空機が第12松神丸を撮影
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“光丸・松神丸の覚せい剤密輸”裁判の証拠書類として提出された、
「第12松神丸」の写真は、海上自衛隊のが8月6日午後、、米軍のが8
月7日午後6時半ごろ、(毎日新聞99年3月3日夕刊)で、共に1回目の集
合予定地、東経127度、北緯31度付近で撮影されたものであるという。
実に奇妙な『証拠写真』である。
日本側の漁船を待っていた60から70トンの「第12松神丸」(毎日新聞)
は、8月4日朝6時に到達しているから、2日間も同じ場所に居たことに
なる。
2日遅れた14・7トンの玉丸が8月6日午後3時に到達した時には、相手
船は居ないので引き返しているのである。
従って次の記事、
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接触している様子を撮影 朝日 02/11/27
受け渡しを行っていた様子を撮影 朝日 02/12/06
取引したことが米軍の衛星などで確認 産経 01年12月24日
暴力団側の漁船を待っていた不審船を発見 毎日 02/12/06
当時捜査に協力した米軍の航空機が第12松神丸を撮影 南日本 02/12/06
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という写真は、加工された画像ということになろう。
実際にドッキングして、覚せい剤を受け渡ししたという日時は、二回目
の【8月12日午後4時30分ごろ】となっているのである。
東京放送(TBS)系のテレビで、米軍機が撮影した密輸容疑で航行中の
「第12松神丸」の映像が放映されたことあるが、“船らしきもの”としか
言え様も無い、船型不明のシロモノであった。
何百隻も往来する海上に見える内の1隻が、暴力団の船を待っている船
だ……と判断出来るのは、全能の神か、当事者本人くらいのものであろう。
米軍の「不審船がいる」という情報には、全知全能の神でなければ判ら
ない“仕組み”が潜んでいる。
不審船が、入る筈の無い狭い戸口から入れた?大型の機関銃を隠し持っ
ていることを知っていたり、見える筈の無いレールが敷かれていることを
判っていたり……など、その“仕組み”がなせる業であろう。