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【ベルリン=宮明敬】ドイツ公共テレビZDFによると、イラクのサアディ大統領顧問が12日、バグダッドで米軍に投降した。
同顧問は国連の大量破壊兵器査察に応対したイラク側責任者。米英軍が11日、「拘束または殺害」の対象として指名手配した政権幹部55人の1人で、初の投降者となった。
妻はドイツ人で、投降の際、ZDFの記者に同行を求めたという。同記者のインタビューに、フセイン大統領の行方は「知らない」と語り、大量破壊兵器の保有も改めて否定した。
サアディ顧問はかつて生物・化学兵器開発の陣頭指揮にあたったとされる。
◆ティクリート、大きな戦闘ないまま陥落の可能性◆
【アッサイリヤ米軍基地(カタール)=加藤賢治】イラク全土の掌握を目指す米軍は12日、残された最後の要衝ティクリートに5日連続の激しい空爆を行った。米中央軍のブルックス准将は「容赦のない作戦を続けている」と述べた。また、バグダッドにいる米軍地上部隊の一部がティクリート方面に進軍していることを明らかにした。
イラク側は統制のとれた動きを見せておらず、米特殊部隊が11日夜、ティクリート西郊で仕掛けた攻撃に対しても組織的な抵抗はなかったという。イラク側がティクリートを放棄した可能性も報じられており、大きな戦闘がないまま陥落することもありそうだ。
一方、シリア国境に近いカイムでは、米特殊部隊が、抵抗を続けていたイラク軍部隊に大きな打撃を与えるとともに、化学兵器を搭載できる可能性のある無人航空機2機を発見した。
また米中央軍は12日、クウェートで待機していた米陸軍第4歩兵師団の一部がイラク領内に入ったことを明らかにした。イラク入りした部隊の規模や展開先は明らかにされていない。
(2003/4/13/10:22 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030412id31.htm