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2003/04/11 18:37(金)
（朝鮮日報）【従軍ルポ】「テロ組織がバグダッドに続々浸透」
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2003/04/11/20030411000027.html
「バグダッドは権力の真空状態に陥っている。このような隙を狙って、
テロ組織のアル・カーイダやムジャヒディンなどイスラム過激派勢力がバ
グダッドに続々浸透している。私服姿のイラク軍が反撃を試みており、バ
グダッドの東北部では、未だ強力な抵抗が予想される」。
「昨日は大統領宮殿の周辺に狙撃手2人が現われた。小規模で移動する
車両には特に気を付けなければならない」。
11日午前7時（韓国時間11日午後12時）、バグダッド付近の米軍基地
「ドッグウッド(Dogwood)」に位置する第3歩兵師団司令部で開かれた午前
の会議で、情報担当将校はバグダッドが現在、いつになく危険な状態だと
警告した。
誰が敵で誰が見方なのか区分のつかない、「万人対万人の戦闘状態」だ
というのだ。
多くのメディアが「バグダッド陥落」を既定事実化しているが、米軍は
人口600万人の都市バグダッドを完全統制できるまでには、相当の時間が
かかるものと予想している。
「政治的には終わった戦争」のように見えるが、「軍事作戦上、まだま
だ先の遠い戦争」なのである。
米軍は特に、イラク北部のフセイン大統領の故郷チグリスとキルクーク
の油田地帯を確保するため、厳しい戦闘を強いられるものと予想している。
戦争は下り坂にさしかかっている。しかし、米軍がバグダッドを占領した
のは、この戦争の“終盤”ではなく、“終盤の始まり”に過ぎない。
イラク戦が始まってから増派された第4歩兵師団は、今後数日内にクウ
ェートを離れ、イラク北部で戦闘を展開する予定だ。
10日午後3時、バグダッド国際空港（過去のサダム国際空港）では、第5
軍団のウィリアム・ウォーリス軍団長をはじめ、第3歩兵師団、第４歩兵
師団、第101空輸師団、第82空輸師団、軍団支援司令部（ＣＯＳＣＯＭ）
など指揮官らが集まった「将軍会議」が開かれた。
彼らはバグダッドが極度の混乱に陥るのを防ぐための対策を論議し、イ
ラク北部を占領するための戦略を再点検した。
この会議は記者の出入りが制限されたため、会議室の外でぼうと座って
いた。将軍の副官と思われる人が私に「従軍取材は面白いか」と聞く。私
が「戦場は恐ろしいか、退屈か(scared or bored)、どちらかの一つだ」
と答えると、彼は「もっともだ」と言っては大笑いした。
水道も電気も切れ、がらんとしたバグダッド国際空港庁舎は、信じられ
ないほどに現代的施設を整えていた。空港の警備に当たっている兵士らは、
民間航空機が運航されるまでは、少なくとも半年はかかるだろうという。
暗い庁舎内をあちこち見て回り、黄色いプラスチックの椅子に腰掛けて
見る。崩れかけた煉瓦の家に住んでいるイラク南部の人たちの悲惨な生活
水準を考えると、イラク南部とバグダッドの間には、1000年の歳月の隔た
りがあると言っても過言ではない。
米軍はこの空港から大統領宮殿へとつながる18キロメートルの地下トン
ネルを発見したという。
バグダッドの空は、あちこちから噴き上がる黒煙で覆われている。西側
の空にかかった太陽が地平線につくごろになって、やっと会議は終了した。
ユーフラテス川を渡って帰って来るまで、何回も小さな村を通りすぎた。
唯一、瓸瓸と明りを点しているのは、丸い屋根のモスクだけだ。モスクの
窓を通して、祈りを捧げるイラク人たちが見える。
マイク・ブルイルレット大領が何をそんなに熱心に考えているのかと聞
く。私は「銃を持った米軍に向けて白旗を振るイラク人の本心について」
と答えた。彼は、「イラク人たちは自分らの家族を殺した米軍を憎み、ア
ラーに、なぜ私たちを見捨てたのかと、祈っているかも知れませんね」と
いう。
イラク戦の最後は中東のイスラム国家に、米国式の民主主義を移植する
「政治的な整形手術段階」への進入を意味する。イラク人たちはそれを
「インシャラー（神の御心のままにの意）」として受け入れるのだろうか。
そして、中東の他のイスラム国家の反応は？それはまだ私の想像力では
追い付けない部分だ。
姜仁仙（カン・インソン）記者
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。