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米陸軍は5日、イラクの首都バグダッド市街地に車両40両規模の機甲部隊を数時間にわたり進撃させた。部隊は同日中に首都郊外の新拠点である国際空港に引き揚げたが、イラク政府に対する強烈な示威行為となった。
米英軍は南東部からも数千人規模の部隊が首都に到達し、フセイン政権は崩壊の危機にひんしている。イラク側精鋭部隊・共和国防衛隊は、5日までに6個師団中3個師団が撃破され、米軍の首都進攻に伴う戦闘で、イラク側死者が1000人に達したとの情報もある。
【アッサイリヤ米軍基地(カタール)=加藤賢治】バグダッド郊外に拠点を築いた米陸軍第3歩兵師団はイラク時間の5日午前(日本時間同日午後)、M1エイブラムス戦車など約40両の機甲部隊をバグダッド市街地に進撃させた。米中央軍のレニュアート少将の記者会見や米英メディアの報道によると、市南部に布陣する同師団第2旅団の部隊が幹線道路沿いに市中心部に入り、「市内のチグリス川が蛇行する地区」まで進んだ後、西方に転進。「バグダッド国際空港」(サダム国際空港)の同師団第1旅団拠点に到達した。Uターンして元の陣地に戻ったとの情報もある。
約3時間にわたった作戦で、米軍部隊は、フセイン大統領を警護するイラク軍最精鋭部隊・特別共和国防衛隊の一部と銃撃戦となった。米英軍が、特別共和国防衛隊と戦闘したことが確認されたのは初めて。この際、米側は戦車1台を失い、操縦士1人が死亡したという。米側の進撃ルートには、中心部の南に位置するドーラ地区があり、都心をかすめる形の進撃だった。
イラク側の抵抗は散発的で、精鋭部隊の共和国防衛隊による組織的な抵抗はなかった。一方、AFP通信は、第3歩兵師団第2旅団のパーキンス司令官が、米軍進撃に伴う戦闘で、イラク兵約1000人が戦死したとみられると語った、と伝えた。
レニュアート少将は、作戦について、「我々はいつでも好きな時、好きな方法で市内に入ることが出来る」と述べ、フセイン政権およびイラク国民に対し、「政権は今や首都さえ支配出来ない」ことを示威する狙いがあったと語った。
一方、南東方からチグリス川に沿う形で首都に向かっていた米海兵隊第1遠征軍は5日朝(日本時間同日午後)、共和国防衛隊のニダー機甲師団を撃破し、同日午後(日本時間同日夜)までにバグダッド郊外に達した。米軍はバグダッド南方の東西から首都を挟撃する態勢を確保したことになる。また米英軍は、首都北上の途中で共和国防衛隊のメディナ機甲師団司令部を制圧した。
(2003/4/6/01:52 読売新聞 無断転載禁止)