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(回答先: Re: 市街戦とフセイン政権はスキップされそうだぞ!!!! 投稿者 F 日時 2003 年 4 月 04 日 19:18:17)
私も
(イラクの長期抵抗により停戦というシナリオが充分可能なので,予断は許しませんが,仮に米英による軍事的「勝利」に帰したとして)
傀儡親米イラク政権は,南ベトナム政権の繰り返しになると考えます。
その意味では,中途半端に国連は介入せず,侵略戦争の責任者米国に全面的責任をおわせたほうがすっきりするのかもしれません(閣僚はすべて米国人などというプランの報道が英国のプレスから流されていますね)。
しかし,それだけでは止まらず,
侵略者米国と,それを支持・黙認した政府への怒りが頂点に達し,
湾岸・中東諸国で「民主化」革命が連鎖反応的に起こるかもしれません。
トルコを除き,湾岸・中東諸国で親米・容米諸国は,どれも「民主的手続き」で選ばれた政権ではなく,米国のてこ入れにより持っているような政権ばかり(反米独裁国家もあるが,チャキチャキの反米国家,イランの政権は民主的手続きで選ばれている)。アメリカの言うように湾岸・中東諸国が「民主化」するならば(政権手続き上の「民主的」と実質的な「民主的」がいかに異なるかは,現在の米国の状況を見れば一目瞭然だが,それはさておき),アラブ民衆の民意を反映した諸政権は,反米・非米国家とならざるをえない。
こうして,アラブの孤島となる傀儡親米イラク政権。
間断なき反政府ゲリラ活動,サボタージュ,米国人を狙ってのテロ。
「新たな南ベトナム」であると同時に,「新たな巨大パレスチナ」の誕生ですね。新たな「アルジェリア独立戦争の地獄」かもしれない。
てこ入れをすればするほど,米国の屋台骨は傾いていく。ベトナムの時と同様に。
米国は,今回短期的には軍事力でイラクをねじふせるかもしれないが,
その先に待っているのは中東の蟻地獄。
手を焼いた揚げ句米国が手を引いた旧イラクは,クルド系,スンニー系,シーア派系に分裂するかもしれない(しかし,クルド系の独立は,トルコ,イラン,シリアに飛び火する)。
こういったシナリオが,ネオコンどもが夢見ている「中東のドミノ的親米化」などよりもはるかに可能性が高いと考えるのは,当然のことでしょう。
その意味で,長期戦略的には,米国はすでに敗北していると考えます。これほど愚かな戦争は,米国史上かつてなかったことです。展望のなさは,ベトナムの時以上です。
なお,私の基本的主張は,即時停戦,米英軍の撤退です。