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米軍の大本営発表で華々しい架空の戦果が報道されている願望的現実とは裏腹に、かたやこの2週間毎日毎晩空爆の恐怖に晒されているイラク民衆の苦しみは想像を絶するものがあります。ジェノサイド攻撃により、住処を破壊され家族を失う人々の今体験している悲惨さは、われわれ日本人にとってはイラクが放映している映像でも、アルジャジーラの写真でも、眼前のテレビショーとしてしか見ない輩にとっては、すべては酒の肴で、あれこれと勝手な談義を繰り返すことしかできないのでしょうか。
私も戦禍は体験していませんが、今焼き付いている光景は阪神大震災です。私はその日はなんとなく布団の中で寝つらくていつまでもうとうとしていたときでした。突然の暗闇を劈く轟音とともに住居がちぎれて転覆してしまうような衝撃がいつまでも続きました。庭の地面がぱっくりと裂けて家ごと飲み込まれてゆくような感覚でした。家族は、妻が朝食の準備をしていて倒れ掛かる冷蔵庫を必死に押さえていたそうです。子供たちは何もおいてない八畳間で熟睡中のできごとでした。
それからライフラインも切断され、二日間大阪の会社へゆけず、ようやく昔の自動二輪免許で乗れる単車を購入して出社することができました。我が家はたまたま活断層が走った方向からそれていたので被害は少なかったのですが、神戸、芦屋、西宮と通貨して大阪まで行く道は一瞬にして廃墟と化した大都市の無残な修羅場の連続でした。単車でも瓦礫が道路をふさいでいて進めないのです。私が出会った被災した人々はすでに泣く涙も枯れてしまったと言っていました。
ようやくたどりついた会社では、大阪在住の職員たちが目の前のテレビの画面で火災を起こし倒壊してゆくビルを見ながら歓声を上げていたそうです。
道々神戸空襲を知っているご老人にも会いましたが、そのときよりひどいと言っていました。損害額は復興費で10兆円、死者6000人超と言われていました。単純に阪神大震災とアメリカの軍事費やイラクの民衆の被害額を比較することは不可能ですが、イラクの人たちの明日をも知れない苦しみの生活を想像すると胸が痛みます。
このような苦しみを平然と強要するアメリカの戦争気違いにとっては、民衆は虫けらにしか過ぎないのでしょう。
このところ反戦、平和の大衆運動があまり報道されなくなり、むしろアラブ-イスラムの人々の本当の怒りのほうが報道されるようになってきた感じがします。非イスラムの人々は無力感に浸っているのでしょうか。
戦争をやめろという声は大きかったけどブッシュ、ブレア、小泉政権の打倒という声は聞こえません。戦争を遂行する権力者を打倒することしか蛮行を食い止めることはできないのですが。