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知らぬ間に、戦費拠出(東京新聞)
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投稿者 ああ、やっぱり 日時 2003 年 4 月 04 日 01:22:28:5/1orr4gevN/c

大スポンサー日本 米国債43兆円保有
知らぬ間、戦費“拠出” 
 いよいよイラク戦争が本格的な殺りくの場となり始めている。国内では「この戦争に戦費負担という形で参加するのか」という疑問の声が日増しに強くなっている。ところでよく考えてみると、日本は米国債の大口顧客のはずだ。と、いうことは、すでに日本は知らない間に戦費拠出をしてしまっているのか。

 ■戦争長期化ならさらに増える?

 三千六百三十七億ドル(約四十三兆円)−。日本が保有している昨年末の米国債の額だ。これは本年度予算の半分以上に匹敵する数字だ。もちろん米国自身を除けば保有額の世界第一位で、二位中国の三・五倍強にも上る。

 第一生命経済研究所の熊野英生主任研究員が、日本の“米国債お得意さま”ぶりについて「米国債残高のうち海外依存分だけをみると、日本のシェアは31・2%にもなる」と指摘した上で詳しく解説する。

 「日本の貢献度はブッシュ政権発足後から大きくなっている。実際、昨年末までの二年間で四百六十億ドルも増えた。というのも、クリントン政権時には財政赤字解消のため国債発行額を抑えていたが、ブッシュ政権は減税を実施した上に対外政策重視に転換したため財政赤字が拡大した。もはや国債を増発して海外から資金調達しなければ、生きていけないのが現状だ。

 つまり日本は結果的に、ブッシュ政権の大スポンサーになっていたわけだ。だが、それにしてもなぜ日本政府や国内の銀行、生命保険などはこうまでして米国債を買うのか。

 みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストが説明する。
 ■格付けAAA 市場も高評価

 「日本は貿易立国だから、政府は円高を防ぐために円を売ってドルを買う為替介入を行っている。その額は年明けから二兆数千億円に上るほど膨大だが、ドルのまま持っていても資産価値は増えないので、資産運用のために利子のある米国債を買っている。日本の外貨準備高は世界一で、二月末で四千八百五十二億ドルで、82%の三千九百八十六億ドルが有価証券だ。そのほとんどが米国債といわれている」

 さらに「市場も米国債は魅力的だと判断している。だから米国への投資を活発化させている。日本よりも少しでも利益を期待できるから米国債などで運用している」という。ちなみに米国債の評価は「格付けを始めて以降、最高のトリプルAを維持し続けている」(ムーディーズジャパン)という。ボツワナより下の日本の国債とは大違いだ。

 さて米国債の売却益は当然ながら米国の国家予算となる。となるとイラク戦争の戦費として使われる可能性があるのでは。

 ニッセイ基礎研究所の櫨(はじ)浩一チーフエコノミストは、「お金に色はついていないので断定できないが、そう考えてもおかしなことではない」と話す。

 熊野主任研究員も「戦争のために日本がお金を出していると解釈できる。長期化すれば米国の財政赤字が拡大して、米国債の発行額も増える。米国が自費で購入するのも限度があるから、一番の買い手は間違いなく日本だろう」と話す。

 イラク戦争の戦費負担が取りざたされる中、日本はすでにその一部を結果的に出してしまったようだ。こんな情けない現状を識者はどう見るのか。

 まず「(米国債を買っているのは)“暴力団米国組”への上納金」という持論の経済評論家、佐高信氏は「米国債は戦争でまさしく紙くず、不良債権になってしまう可能性がある」と強調した上で怒る。

 「米国債を持っているという事実を小泉首相は知らないかもしれない。少なくとも国民は知らない。戦後復興の負担の話も出ているが、戦費はすでに国債という形で負担している。何で債権国が債務国に卑屈になっているのか。言うべきことは言わなきゃいけない」

 日本証券経済研究所の紺谷典子主任研究員は「基軸通貨であるドルを国債という形で保有することは、自然だ。米国はよそから資金を調達しなければやっていけない世界一の債務国。日本は金余りの世界一の債権国でそうなるだろう」と米国債保有は、当然の流れとの立場だ。

 ■債務世界一、日本シェア3割

 外国勢が持つ米国債のうち、日本の保有が三割を超える点については「けっこう大きい」と安全保障上も意義があるとみる。紺谷氏はとくに一九九七年、橋本首相(当時)が米コロンビア大学での講演の際、米国債売却をほのめかした発言に注目する。この発言直後、米株価は急落した。

 「日本のメディアはあの発言を『失言』と批判的に報じたが、状況がわかっていない。橋本氏はあの発言前に、米政府から勝手な要求を突きつけられていた。それに対し『日本は米国に支えられているが、日本も米国を支えている。ばかにするな』という外交上の脅しとして発言した。橋本氏は外交の手腕を発揮した場面だった」

 ■小泉さんには外交能力なし

 紺谷氏は橋本元首相を「タフ・ネゴシエーター(強力な交渉人)」と意外にも再評価しながら、小泉政権には辛らつだ。「中東にとって日本は本来友好国でODA(政府開発援助)はじめ、資金をつぎ込んでいる。それが(今回の米支持で)米英に次ぐ三番目の敵と中東から見られかねない状況だ。日本が資金を引き揚げたら困る国は米国を含めいくらでもある」と“債権者”の立場から日本が発言できる余地はまだ十分にあるとの認識を示す。

 同時に「米国に支持はするがくぎを刺すなど、米国債を外交カードにもっと使えばいいのに、日本にはそもそも外交能力がない」と手厳しい。

 もちろん米国債の外交カード化に異論もある。ソフィアバンクディレクターの藤沢久美氏は「日本が米国債を買っている理由は、日本が米国から守ってもらっている安全保障料だ。自宅を守る警備会社に警備料を払っている関係。経済も日本企業は米国への輸出で成り立っているのでカードとしては使えない。しかも米国債を本当に売ったら、円高ドル安となり、債権が暴落し金利も上がるので考えられない」という。

 一方、評論家の室伏哲郎氏は「軍事力がない日本が、米国に対して発言権を持つ唯一の手段だ」と評価しながら、米国債活用法という視点から提案する。

 「マイナスに考えるのではなく、成り金王国の唯一の存在感を示せばいい。大きく出て国連というものを考え直すてこにしたらどうか。国際連盟がだめになって現在の国連になったが、いまだ(第二次世界大戦の)戦勝国が発言権を持つ組織だ。いつまでも敗戦国とこけにするなと言えばいい。常任理事国に入り、拒否権をくれといい、さらに大きく出て、第三の国連のようなものをつくることを、米国の尻馬に乗ってでも主張すべきだ」

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