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(回答先: ↑あっしらさんお答えを。 投稿者 宇佐大神宮 日時 2003 年 4 月 03 日 23:44:00)
西洋の伝統文化で日本人がもっとも理解しにくいことのひとつに秘密結社の存在があります。これは本当に理解に苦しむ彼らの一種の社会制度です。広い意味でいうと、欧米の上層階級の社交組織というのは、一種の完全な排他組織です。欧州では王室と超富裕階級、政界の重鎮などがいっしょになり、社交界を作っています。コレには一般の人、庶民は足を踏み入れる事ができない向こう側の世界、ベールに閉ざされた世界です。プライベートですから報道などもされません。
これとは別に、社交目的ではなく、特殊なイデオロギーのもとに集まっている排他的組織があります。これは、キリスト教という「正統」に異なる教義をもっており、「正統」の側から弾圧を受ける事をさけるために、地下化しなければならない組織体です。日本人には、キリスト強側の、非キリスト教徒に対する弾圧がどれほど苛烈なものか、感覚的には全く理解を超えているのです。いわゆる、中世のいわゆる魔女狩りの激しさはその拷問のあり方からして、われわれの想像を超えているのです。それだけに、キリスト教にしたがわない人たちは、いきおい地下化し、排他的組織とせざるをえませんでした。内部情報の流出は絶対厳禁でした。情報洩れは、当局から殺される結果を招くからでした。情報流出防衛、その意味で秘密の保守は絶対的でした。いわゆるメーソンの組織はこういうもののひとつです。
また政経目的のために、集合する排他的組織というのも米欧にあります。彼らは団体名・構成員を明らかにしていても、入会は厳選、内部での討議について秘密厳守は絶対的というものです。ほとんど政経マスコミ所有者などの重鎮を会員としています。この場合は、秘密結社の現代的形態といっってよいものです。日本語でいう「結社」というのは英語のsocietyを訳したものです。われわれはこれを一方で社会と訳していますね。秘密結社はsecret societyを訳したものです。
ハイソ系の排他的社交組織と非キリスト教ないしカルト系の排他的アングラ組織、これらの両方の性質を持った排他的組織もあり、その典型のひとつがスカボンという組織であり、確たる実態を持っている事は、欧米の各種の研究書でも明らかにされています。
日本の出版界では、秘密結社についての解説本は非常に少ないのですが、アメリカ、英語圏では本当にたくさん出版されています。
失礼ですがあなたは情報をお持ちでないだけなのです。あなたが知らないからといってそうしたものがリアルに存在しない、リアルに機能していない、と決めつける態度は知的な意味で非常に問題です。この領域をご自分なりに勉強されること、情報を収集される事を強くお勧めいたします。
この問題は異文化理解の難しさという問題の一つを形成してる事は間違いありません。日本には教義宗教にもとづく政教一致の政治体制の歴史が近代天皇制以外に存在せず、贅を極める社交界といったものも非常に少ないため、欧米のそうした側面を理解する事は、皮膚感覚としても非常に困難なことは理解できます。なにせ、昭和天皇がメザシや納豆を常食していた国ですよ日本は。贅沢を嫌い、公明正大をよしとする日本文化には、こうした欧米のカルチャーは全く似合わないし、馴染めないものなのです。それが古神道を基礎とする日本人の社会センスなのです。
アメリカで内部の秘密厳守の排他的組織が、政経の重要人物を構成員として、米国政策決定過程に甚大な影響力を振るっている事は、厳然たる事実です。スカボンは富裕階層の大学であるエール大学キャンパスに設置されて今日に至る150年以上もたつ歴とした組織であり、エール出身の現大統領が3代続いてこの組織に属している事は厳然たる事実です(いったん入会したら、inactive非活発はあっても「脱退」ということはありません)。米英の専門家によるとこの組織は欧州の実情とはことなり、メーソンより、政策決定の影響力が強いとすら指摘されています。