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首都攻防に先立つイラク戦争の焦点とみられていたカルバラ付近での米英軍とイラク共和国防衛隊との戦闘は2日、事前の予想に反し、わずか約3時間で終わった。米英軍が戦力で圧倒した形だが、イラク側に多数の犠牲が出たとは報じられておらず、徹底抗戦した様子もうかがえない。フセイン政権は本格的な首都決戦をにらみ、戦力を温存しつつ、敵をおびき寄せた可能性もある。
米英軍が首都への進撃を再開したのは、集中的な空爆で相手側の戦力が低下した▽砂嵐が落ち着き、天候上も適切だった▽これ以上戦線を停滞させれば現場の士気にかかわる−−などの条件を考慮したとみられる。
米英軍にとってカルバラとクート付近の戦線を突破したことは、首都包囲網づくりへの重要な第一歩だ。首都近辺に通じる補給線を開く端緒にもなる。今後さらに共和国防衛隊の弱体化を進め、イラク側の士気をくじきながら、政権打倒への道筋を探る方針だ。
しかし、首都包囲網と背後の補給線の安全を確立するには、約10万人の増派部隊を待たねばならない。増派が整うのは今月末とみられ、その間もイラク側が再び民兵組織などを使って補給線を脅かす可能性がある。
ニューヨーク・タイムズによると、イラクのジャブリ国防相は1日の記者会見で、「敵の航空力を考えると、市街地の人口密集地に誘い込んだ方が得策だ」と明言した。共和国防衛隊の抵抗が小さく、要衝カルバラの包囲やチグリス川の橋の確保を簡単に許したことは、イラク側の何らかの戦術との見方もできる。
専門家の間でも、「今回の戦闘規模は本格攻勢とはいえない」(英軍事評論家のビーバー氏)との声が強く、首都攻略の開始にはまだ時間がかかるとの見方が根強い。米英側が2日の戦果をバネに首都包囲網をすんなり築けるかどうかは、なお予断を許さない情勢だ。 (04/02 23:05)
http://www.asahi.com/international/update/0402/023.html