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(回答先: フセイン統治よりはアメリカ統治の方が良い 投稿者 lion 日時 2003 年 4 月 08 日 09:00:24)
技術者集団を連れ去り、地場産業に壊滅的な打撃を与えるような為政者が市民に幸福を与えたなどと。
あさはかな思い込みで話をしないでください。
堺屋氏はポーロが海路によって帰郷したのを、あたかもパクス・モンゴリカの賜物のように書いていますが、これに異論を持つ人は多いでしょう。
当時もっとも洗練された技術と経済を持っていたのはエジプトのマムルーク朝であり、軍事技術でモンゴルは遠く及ばず、敗退を喫しています。ペルシア・イラクを支配したイル・ハン国とマムルーク朝は経済的にも競争関係にありました。ポーロが帰路にインド洋経由をとったわけは、十三世紀後半ポーロの故国ヴェネチアが、エジプトマムルーク朝との関係を強めていたことと深い関係があると考えられます。
いくつもの選択肢があるからこそ新興の隆盛があり、ヴェネチアはジェノヴァに勝利したのです。
あの時代、支配的なシステムがあったとしたら、それはイスラーム法に裏付けされた商業システムです。モンゴル経済はそのシステムに便乗していたに過ぎません。
堺屋氏はその点にまったく触れることなく現代に置き換えてグローバリズム論を展開なさるので不服を覚えるのです。
米国が自由という美名を隠れみのに、選択の不自由を迫る結果になるかもしれない、それこそがこのボードでの大きな論点でしょう。
サッダームは非常によろしくないですが、アメリカも全くよろしくないのではないか。そう考える人も少なくありますまい。