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【北京=佐伯聡士】日中関係筋は1日、北朝鮮の朝鮮労働党と太いパイプを持つ中国共産党対外連絡部の局長級代表団が3月上旬に訪朝し、こう着状態が続く核危機を打開するため金正日政権幹部と協議したことを明らかにした。米国が提唱する多国間協議の実現可能性や懸案になっている金正日総書記の訪中などを巡って調整が行われたとみられる。
北朝鮮側は、中国側に対して昨秋の第16回共産党大会前から金総書記の訪中を打診、大会後も胡錦濤総書記ら新指導部との会談を求め続けてきたが、中国側は「多忙」を理由に受け入れに難色を示してきた。慎重な姿勢の背景には、「国際社会の期待が高まる中、調停の成果をあげることができなければ、中国の影響力が問われる」(外交筋)との懸念があるからだ。
しかし、その一方で、中国は最近、北朝鮮への重油供給を約3日間停止するなど、核危機をエスカレートさせないよう“警告”も与えてきた。今回、中国が金総書記の訪中受け入れの方向で調整に入ったのは、多国間の枠組みを背景に、米朝が直接対話を行う方法で核問題の妥協点を見いだせるとの前向きな判断があるとみられる。また、北朝鮮側も、イラク戦争の終結前なら対米交渉を有利に運べるとの読みがあるようだ。
また、今回の協議では、拉致被害者問題の影響で中断している日朝交渉について、北朝鮮側が中国側に打開策を相談したのに対し、中国側は、交渉再開を望むなら拉致問題でこれ以上日本側を刺激しないことが最重要だと説明したという。
(2003/4/2/03:12 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030402id01.htm