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イラク人に「対米協力」ムード広がる 自爆テロ思いとどまらせ、投降も
米軍の支配下地域では、兵士とイラク市民の“同居”も違和感なくなったが…(AP)
【ワシントン1日共同】腹をすかせた米軍海兵隊の兵士に、イラクの村人が食事を差し入れる…。イラク戦争では当初、イラク市民の間に米英軍への強い反感が伝えられた。しかし米英軍が早い時期に制圧、治安が安定し始めた南部ウムカスルから中部にかけての地域では、市民に米軍に協力的な動きも出始めた。
「自由を求めるイラクの人々が米軍への協力を始めている」。米国防総省のクラーク報道官は3月31日の記者会見でこう語った。
米英軍は、守りの薄い補給路を攻撃してくる民兵組織の動きを封じるためにも、イラク市民の間に生まれつつある「親米英」の兆しを重視。今後も「米軍と自由を求めるイラク人のきずな」を深めていく意向だ。
報道官によると、イラク人の通訳が米軍部隊に同行していたため、自爆テロを計画していたイラク人を思いとどまらせ、投降に導くことができた例もあったという。
イラク南部、中部の安定した地域では、徹底抗戦を強制するイラクの支配政党バース党やサダム・フェダイーンの監視の目から住民が既に解き放たれ、協力関係が進む一因ともなっている。
しかし、自爆攻撃を図るイラク勢力も軍服を着用せず、協力者のふりをして部隊に接近してくるため「善意に無防備で応じるわけにはいかず、それがジレンマ」(米軍将校)であるのも事実だ。
米軍兵士から身体検査を受けたイラク人男性は米国のテレビ取材に「なぜよそ者からこのようなことをされなければならないんだ」と語り、イラク人と米軍のきずなの確立が一筋縄ではいかないことをうかがわせた。
ZAKZAK 2003/04/01
http://www.zakzak.co.jp/top/top0401_3_02.html