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【ワシントン藤原章生】イラクの首都バグダッド攻略をめざす米英軍は、首都南方に展開するイラク最精鋭の共和国防衛隊をバグダッド市内に後退させた後、4月中旬にも同市の南西部境界付近に軍事拠点を築き、15万〜17万人の兵力でバグダッドを包囲する計画を立てていることが31日、明らかになった。米軍の作戦に精通する米政府筋が毎日新聞に語った。
同筋によると、想定されている作戦計画は、(1)バグダッド南方約80キロのカルバラにいる共和国防衛隊を一掃(2)バグダッド南西端に拠点を設置(3)米兵15万〜17万人による包囲網を築く(4)空陸の攻撃によって包囲網を徐々に狭め、フセイン大統領とその子息らイラク政権幹部の捜索作戦に入る――との手順で行われる。
カルバラ南方の米陸軍は現在、補給上の問題で進撃を停止している。軍事関係者によると、米軍は補給完了が見込まれる4月初めにも先行部隊をカルバラ方面に進軍させ、早ければ4月中旬にバグダッドに拠点を築きたい意向という。
軍事拠点には、砲兵隊を派遣しロケット砲などを装備する。地対空ミサイル「パトリオット」の設置も検討している。現在ペルシャ湾岸に向かっている陸軍第4歩兵師団のうち、包囲作戦に参加する兵員は、輸送機でクウェートやイラク領内に派遣し、バグダッドに直行させる方針だ。
バグダッドは「拠点設置後約10日間」で包囲を完了する計画だが、イラク軍の抵抗によっては、やや延びる可能性がある。15万〜17万の兵力を4月中旬までに、バグダッド近郊に動員できるか疑問視する見方もある。
米軍はすでに、バグダッドに投入している特殊部隊に、イラク政権幹部直撃のため、爆弾誘導用のレーザー発射装置などを設置させている。だが直撃は容易でなく、政権幹部を殺害または捕そくするためには、「市街に兵を突入させる以外、現時点では手がない」と軍事関係者はいう。
軍事アナリストらの推定では、バグダッドで市街戦となった場合、米兵数千人の戦死に加えイラク市民多数の犠牲者が見込まれる。
軍事作戦の日数について米政府は当初から「開戦から少なくとも50日かかる」とみていた。包囲網を狭める段階でのイラク側の抵抗内容は未知数で、長期戦になる可能性も指摘されている。
イラク国内と周辺に駐留する米軍は約22万5000人、英軍は約3万人だが、イラク領内に限ると米英軍合わせて12万5000人の規模。米軍は10万〜12万、英軍は3万の増派を計画している。
[毎日新聞4月1日] ( 2003-04-01-03:01 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030401k0000m030152000c.html