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【ロンドン岸本卓也】ブレア英首相が「英兵士2人がイラク軍に処刑された」と発表したところ、遺族から「戦場で勇敢に戦って死んだ名誉の戦死と軍から聞かされた」と反論が噴き出し、大きな騒ぎへと発展している。
カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」は26日にイラク南部で英兵2人が死亡したとし、遺体の映像を流した。英海兵隊に所属する兵士で、車両で移動中に、イラク兵の攻撃を受けたと見られている。
英国防省は「アルジャジーラ」が流した遺体の映像を分析し、防弾着衣がはずされていたことや、胸部を撃たれていたことなどから処刑された疑いが強いとの結論になり、ブレア首相は27日、米英首脳会談後「英兵士は処刑された」との発言を行った。
首相の「処刑された」という発言は英大衆紙などが大きく取り上げ、フセイン政権への憎悪を扇動する記事へとつながった。
しかし、英紙デーリー・ミラーなどの取材に対し、遺族側は「処刑は証明されていない」と反発し、首相の発言を「うそだ」と拒絶した。遺族側は軍から「戦闘中に死亡した名誉の戦死」と知らされたのに、首相の発言で「兵士だけでなく遺族の名誉も傷つけられた」と憤慨している。
英紙サンデー・テレグラフによると、遺族からの批判を受けた政府側は「処刑」発言の問題に逃げ腰になり、国防省高官は「処刑されたかどうかは確認されていない。首相の発言が遺族の心情を傷つけたならば遺憾だ」と陳謝した。
首相がなぜ、処刑問題を大きく取り上げたかは不明だが、イラク攻撃に反対する世論が根強いだけに、捕虜の遺体放映に対する国民の反感を利用し、戦争批判への反論を目論んだと見られている。
その後、ブレア首相は、処刑問題について、発言をしておらず、処刑が実際に実施されたのかどうか、真相はうやむやのままになっている。
[毎日新聞3月31日] ( 2003-03-31-15:51 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030331k0000e030015001c.html