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【アンマン=久保健一】イラク戦争後の米軍統治に断固反対するイラク反体制派300人が29日、新組織「イラク民主独立会議(IID)」を旗揚げした。
チャラビ・イラク国民会議(INC)代表率いる現反体制派主流派の親米路線と明確に一線を画そうとするもので、反体制派の内部分裂はさらに深刻化しよう。イラク戦争の激化で、イラク人の対米敵対感情が強まる中、「反米」を掲げる新組織がイラク国内で急速に支持を拡大する可能性もある。
IID幹部のワリード・ハッドゥーリ氏によると、同組織は<1>フセイン大統領の即時退陣<2>米英軍の対イラク戦争停止<3>国連の協力を得てイラク人実務家による暫定政権樹立――という3段階の事態収拾を目指している。
ロンドンでの設立総会では、アドナン・パチャチ元イラク外相(80)が議長に選出された。パチャチ氏は、イラク近代史で一貫して支配層を形成してきたスンニ派イスラム教徒で、1960年代の軍事政権時代に外相を務めた。先月27日に反体制派主流派が北イラクで発足させた最高意思決定機関「指導評議会」(6人で構成)の一員に指名されたものの、主流派の親米姿勢を批判して就任を辞退した。
主流派とIIDの主な対立点は、戦後の米軍統治と、連邦制導入の是非をめぐる2点。主流派の中心人物チャラビ氏は、今は米軍統治に反対姿勢を示しているが、米国防総省を最大の後ろ盾とする事情からも、最終的には軍政を容認するだろうとの見方が強い。主流派はまた、フセイン政権から弾圧されてきたイスラム教シーア派や少数民族クルド人組織が中核のため、両者への広範な自治を与える連邦制を支持しているが、IIDは、イラク国家の一体性保持の面から、連邦制導入に反対している。
(2003/3/30/19:47 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030330i312.htm