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イラクの米兵士は落ち込んでいる。
3月28日 18:25:25
マチュー・グリーン
南部イラク(ロイター)―−風景は決して彼らを喜ばせない。家族はなく、時間は無限に延びて、殺される恐怖が恒常的にある。多数の米兵士が、3日でバグダッドへなだれ込むという当初の約束から取り残されたことに対して疑問を抱いている。
イラク侵略から1週間後、彼らは、予言されたような、彼らの捕虜であることを示す白旗を振る敵軍の波がどこにいるのだろうかと自問している。
「私は倦怠を感じている。心がどこかよそにあるようだ。虚無が人生に残された私の運命だ」と、海兵隊員のマイケル・サンチェスは、萎びた潅木をじっと見つめながら打ち明ける。
「ここで、運命は私たちに反抗している。私たちは土地も人間も知らない。何が私たちを待っているのかを知らない」この21歳の若い海兵隊員は恨み節を唱えながら嘆く。
彼の仲間と同様に、サンチェスは“バグダッド・レース”を期待していた。最大の抵抗軍をも動揺させる爆撃の波の中で、抵抗の影かたちのない首都へ向かっての驀進を期待していたのだ。
<冠も花もない>
その代わりに、彼の隊列の面々は待ち伏せ攻撃の標的になった。砂嵐に阻まれ、数日間も砂漠の中に埋もれ、悪質な蚊の病毒に冒された。
他の者たちはいくらか意欲を維持している。塹壕から土の塊を投げ合って遊んだり、まるで宝物のように、苺ミルクシェイクの粉末を分け合ったりしている。
しかし皆は、将校たちが今や公にイラクの抵抗が前より遥かに頑強である点を認め出したことを知っている。
「これはもっとも短い戦争であるとみなされていた」と、20歳の軍曹待遇伍長、デニス・コーツは非難する。
「こんなに早く攻撃されるとは、こんなテロ行動に直面するとは思っていなかった」と、塹壕を掘る手助けを求める前に、彼はつい口走った。
米国が執着しているのは、アメリカ側と同様にイラク市民の側からも負傷者が出るのを避けることだが、これがバグダッドへの軍勢の前進を遅らせるのに一役買っている。
しかし南部のナッシリアへ向かうこの道には、花飾りも、若い娘が解放軍に捧げる花冠もない。ただ待ち伏せの脅威と、地雷と罠があるだけだ。
<ベリーダンサーはどこに>
「こんな所は嫌いだ」と、塹壕から一人の海兵隊員が声を上げる。
「エキゾチックな女たちはどこにいるんだ?ベリーダンスとか、そんなようなことをやるって言われたじゃないか?」と、彼は哄笑する。
第130旅団のジェシカ・ニューマン中尉は、「数日はかかるとは思っていたが、予想よりも長くなるようだ」と確信している。
彼女の多くの同僚たちが共有している見方である。
バグダッドへの道のりを遅れさせる多くの不安材料にもかかわらず、イラクの平原はヴェトナムの地獄となるには程遠い。
ナッシリアへ向かう隊列に必需品を補給する役目を負った海兵隊員は、疲労よりむしろ倦怠に、不快感よりもうんざりした思いに侵され、ほとんどは恐怖よりも退屈に慣れている。
欠けているものはない。貯蔵水、あり余るほどの食糧と多くの弾薬と。減り始めているタバコを除いては。
装甲部隊のある操縦者たちは、音楽CDで地方の民謡かヒップポップを聴いている。
多くの海兵隊員は、バグダッドが1週間か2週間で降伏するのを待っている。
http://www.liberation.fr/page.php?Article=99413