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【ワシントン30日共同】イラク戦争が長期化の気配を見せ米軍の死傷者も増える中、開戦前に戦争は「朝飯前(ケークウォーク)」とし、イラク人が米軍を「解放軍」として大歓迎するはずと言い続けていたブッシュ米政権内外の新保守派(ネオコンサーバティブ、通称ネオコン)への批判が強まっている。
ネオコンの指導者格とされ、対イラク開戦を強力に主張してきた国防総省諮問機関、国防政策委員会のパール委員長が「利権」絡みの暴露報道を受けて委員長を降りたことも新保守派への不信感につながっている。
イラク戦争の現地指揮を執る米中央軍の本拠地フロリダ州タンパ近郊の地元紙セントピーターズバーグ・タイムズは二十六日付社説で「ブッシュ政権の文民の夢想家らが、軍幹部の意見を無視し、イラク戦で甘い予想を立て兵士を危機に陥れた」と、開戦に導いたネオコンを強く批判した。
さらにパール氏が、戦争は「イラク人が自国を解放するのを支援するだけで、米軍は四万人もいれば十分」と発言していたことや、チェイニー副大統領もイラク国民は「米軍を解放軍として歓迎する」と繰り返していたことを厳しく突いた。
現地で兵を指揮するウォレス中将が「戦争ゲームじゃない」と怒りの発言をして問題化したのも、こうした背景がある。 ネオコンとは一線を画す保守派政治評論家ロバート・ノバック氏も新聞コラムで「朝飯前どころでない」とラムズフェルド国防長官や側近のネオコン官僚の甘い見通しを批判した。
パール氏は二十七日に通信会社の顧問を務めていることが倫理規定に反するとされ、国防政策委員長職から降りたが、辞任はアラブの武器商人との不透明な付き合いを米誌に暴かれたのがきっかけで、同氏に市民の強い不信の目が向けられ始めた。
ニューヨーク・タイムズ紙はパール氏の「利権」の調査報道を始め、米議会にも追及の動きが出ている。イラク戦後の復興事業で、チェイニー副大統領と強いつながりを持つ石油関連企業大手ハリバートンが入札辞退を検討し始めたのも、こうした批判と無縁ではなさそうだ。
(了) 03/30