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イラク戦争:本格交戦の恐れ 「かく乱戦術」取るイラク  [毎日新聞]
http://www.asyura.com/0304/war29/msg/298.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 28 日 03:22:25:


 イラク戦線は、イラク軍部隊の多数の軍用車両が26日、南方に向け一斉に移動を開始したことで、本格的な地上戦が現実味を持って受け止められ始めた。ハイテク兵器を誇る米英軍と、旧式兵器ながらも地の利を生かし、「かく乱戦術」を取るイラク軍。地上戦を想定した双方のシナリオを探った。 【アンマン春日孝之、アッサイリヤ基地(カタール)福島良典】

 イラク精鋭部隊「共和国防衛隊」の大規模部隊がの南進について、軍事アナリストの小川和久氏は「首都から80〜100キロ付近にあらかじめ設けていた防衛ラインに布陣するためだろう。米英軍撃破のために打って出るかもしれない」と分析する。

 消息筋によると、共和国防衛隊は6師団・兵力約7万からなる。北上する米英の地上部隊をまず迎え撃つのは、首都南方に布陣する「メディナ師団」だ。首都の東には「ネブカドネザル師団」、北に「アルニダ師団」、西に「ハンムラビ師団」の各師団が配置されている模様だ。

 「ハンムラビ」はメソポタミアを統一したバビロン第1王朝の王(紀元前1792―1750)にちなむ。「ネブカドネザル」もユダ王国を滅ぼし、住民をバビロン(イラクの古代都市)に連れ去った(バビロン捕囚)王の名で、いずれも歴史上の人物に由来する。

 アンマンの軍事専門家は、共和国防衛隊は、米英軍との地上戦の一方で、米英軍の伸びきった補給路の寸断を狙うのでは、と予測する。南部ナシリヤ近郊で23日、米兵5人が捕虜になったが、これは補給部隊が「待ち伏せ」に遭ったためだとみられている。イラクのサハフ情報相はしばしば、米英軍を「へび」に例えるが、24日の記者会見では「ヘビは長くなるほど、寸断しやすい」と述べた。

 イラク軍の精鋭部隊「共和国防衛隊」が砂嵐などの悪天候を利用し26日、バグダッドから南進を開始したことで、首都バグダッド南方に陣取る米軍は虚をつかれた形だ。米軍はこれまで通り空爆やヘリ攻撃を優先するのか、地上部隊をさらに北進させ、本格的な地上戦に踏み切るかの選択を迫られている。

 バグダッド南方約80キロのカルバラ、約160キロのナジャフの付近で首都攻防戦に備えているのは米軍の第3歩兵師団だ。米第1海兵遠征軍はチグリス川沿いにバグダッド南東約150キロのクートに向けて北上、東方からの首都進軍を目指している。

 米軍は24日、カルバラ東郊の「メディナ師団」に対して攻撃ヘリ「アパッチ」32機で低空から攻撃したが、小火器でヘリを撃ち落とそうとするイラクのローテク戦術の前に苦戦。30機が被弾、1機が撃墜される失態をさらけ出した。

 これを受け米軍が現在、強化しているのが共和国防衛隊に対する精密誘導爆弾を使った大規模空爆だ。米軍は当初から空爆によって共和国防衛隊の戦力を半減させた上で、地上部隊の戦闘に持ち込みたい意向という。

 このため米軍は首都近郊の軍部隊空爆に集中したいものとみられるが、共和国防衛隊の「壁」を突破するにはやはり、ヘリや対地攻撃機による支援を受けた地上部隊による本格交戦が避けられない。

 米軍にとって頭が痛いのはトルコの抵抗に遭って北部戦線の形成が遅れ、首都防衛にあたる共和国防衛隊に北方から地上部隊による圧力をかけられないことだ。26日にはようやく空てい部隊がイラク北部に入ったが、当初想定していた歩兵師団ではなく、作戦の遅れは否めない。

 専門家によると、米英軍がバグダッド突入を決断した場合、その中心部から主要道路8号線を真南に約25キロ走ったところにあるアルマフムーディヤの町が、戦略上重要地点となるとの見方が有力だ。バグダッド南西部の交戦地カルバラと南部ヒッラからの主要道路の合流地点にあたるうえ、バグダッドに陣取るイラク軍側からの砲撃の射程限度に位置するためだ。

 軍事ジャーナリストの古是三春氏は「バグダッドでの市街戦は米英側にリスクが大きすぎる」として否定的だ。同氏によると、今回の開戦後、米兵1人の死亡に対し、イラク兵5〜20人が死亡しており、仮に市街戦になれば、この比率が米兵1人にイラク兵1人と急に高まるとされる。このため、古是氏は「米英はバグダッドを包囲し、一定期間、イラクに圧力をかけ続けるだろう」とみる。

 小川氏も「米英軍側は地の利がある共和国防衛隊を相手に、空爆などで戦力を50%以下につぶすまで、首都に向け正面突破を図るつもりはないだろう」と予測する。

 共和国防衛隊はフセイン大統領が後継者として信頼を寄せる二男クサイ氏が指揮し、旧式の兵器に頼るイラク軍の中では、密輸で購入した数少ない有力兵器が優先的に配備されているという。また、エリート意識も強く、国軍兵士に比べて士気は極めて高いとされる。 中東調査会客員研究員の大野元裕氏は「米英軍がアルマフムーディヤ攻略に動けば、それはバグダッドでの市街戦を決断したことを意味する」と指摘する。共和国防衛隊がこの要衝をどう守るのかが当面の焦点といえそうだ。

[毎日新聞3月28日] ( 2003-03-28-00:55 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030328k0000m030138002c.html

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