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ゾウの章:コーランから
アブ・ハバル
2003年03月27日
イスラム教の預言者ムハンマドが生まれる前、西暦で言うと570年頃の出来事がコーランの中に出てくる。この話はコーランの第107章に出てくるのだが、今イスラム教徒の間ではこのゾウの章が取り沙汰されている。
ゾウの章とは570年頃のハビシャ(現在のエチオピア)のアブラハ将軍が率いるハビシャ軍が、メッカに軍を進めたときの話だ。巨大なゾウにまたがるハビシャ軍を前に、メッカの住民は何の手立ても出来ずにいるとアッラーは鳥に焼けた石をくわえさせ、天空からハビシャ軍に向かって落とさせたというのだ。このためハビシャ軍は焼け死に逃れていったというものだ。
いま最新鋭の装備で固めたアメリカ軍は、旧式の兵器しか持たないイラク軍に襲い掛かっているが、その行くてを阻んでいるのはアッラーのご加護とも言える砂嵐だ。しかもこの砂嵐は通常よりも1ヶ月ほど早く始まっている。加えて、砂嵐は季節はずれの豪雨をも伴い、雷がイラクの砂漠の空を引き裂いているのだ。
イスラム教徒たちはこうした情況を目の当たりにし、まさにアッラーの天罰がアメリカ軍の上に下っているのだと考えているのだ。ハビシャの軍隊が襲われたのは天空から落される石だったが、今回は大粒の石が砂嵐で舞い上げられアメリカ軍を襲っているとのことだ。
570年頃の故事は多分、アメリカ軍が今見舞われている砂嵐と同様のものではなかったかと思われる。これと同様に砂嵐にハビシャ軍が悩まされたのでは無いかと思われる。いまひとつ考えられるのは、ハビシャ軍がペストにかかったのでは無いかということだ。
アメリカ軍は雷と豪雨の砂嵐に襲われたその後には、水溜りが出来、蚊が一時的に大繁殖することもあろう。また、補給上の問題もあり食中毒が発生することも十分に考えられる。ハビシャの故事と同様にペストが流行することも十分にありえよう。
サウジの友人に会ったとき彼の第一声はゾウの章の話だった。イラクの友人もエジプトの友人も同様にゾウの章を話題にした。ということは、イスラム教徒たちの多くが、いまアメリカ軍にはアッラーの天罰が下ると確信し始めている。そのことはジハードへの参加者を増やす危険性を予測させるものだ。
東京財団
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