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戦端はついに開かれた。猶予の時間とされた「48時間」から1時間半がたった20日午前11時半すぎ、イラクの首都バグダッド上空を、米英軍のミサイルや戦闘機が舞い、爆音が鳴り響いた。その空爆の映像を、テレビがリアルタイムで伝えていく。戦況はどのように動くのか。終戦の日はいつ来るのか。世界中の目が、湾岸に注がれた。
ブッシュ米大統領による武力攻撃の猶予期限が切れた20日午前11時半過ぎ(現地時間・同5時半過ぎ)、イラクの首都バグダッドでは、空襲警報と思われるサイレンが鳴り、その後、大きな爆発音が鳴り響いた。
同市内のホテルに滞在する日本人男性(52)は午前11時45分過ぎ、国際電話に対し、「(8日にバグダッド入りして以来)初めてサイレンが鳴った。驚いてホテルの外に出ると、空に向かって高射砲が発射されているような大きな音と光が見えた。通りを歩いている市民もいた。市内中心部からは離れているようだ。今のところ避難勧告などはない。きょうはホテルにずっといる」と語った。
【川端智子】
白み始めたバグダッドの曇り空には、空襲警報が響き、白い対空砲火の光の列が点々と伸びた。断続的にとどろく爆発音。日本時間の11時30分、それまでの静寂を破って、米軍の爆撃は突然、始まった。カメラを市内に置いている放送局のカメラが戦争の始まりを鮮明に映し出す。湾岸戦争から12年を経て再び上がった戦火の悪夢。バグダッドの市民は恐怖におののき、世界が息をのんだ。
この日、バグダッドのテレビは通常とは違い、早朝から街の風景を映し出していた。日本からの国際電話は、突然、つながりにくくなった。
バグダッド市内のパレスチナホテルに宿泊しているドイツ在住の日本人男性(52)は、日本時間の20日午前11時過ぎ、毎日新聞の電話取材に、「テレビが映らず、情報源は同じホテルに宿泊するメディア関係者だけです」と話した。男性によると、宿泊客は日本や海外の「人間の盾」メンバーとメディア関係者が大半。ごく一部の裕福なイラク人が集まっている様子で、前夜は水や食料を運び込む人々でロビーはごった返していたという。
男性は観光ビザで入国したが、20日で期限が切れる。「ヨルダンとの国境付近まで車で6時間はかかる。本来であれば出国しなければならないが、今日移動するのは危険なので、しばらくホテルに滞在して様子を見る」と語った。
開戦の報が入った直後、ホテルに再び電話を入れたが、呼び出し音は鳴らず、不通状態が続いた。(毎日新聞)
[3月20日12時50分更新]