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先ほど放送された「BBCハードトーク」は、クリントン政権時代の国連大使であったソバーグ女史が出演したものだった。
ソバーグさんは、1441号決議をめぐるブッシュ政権内部の対立やここ1ヶ月間の国連外交の裏話を披瀝した。(国連に委ねることに反対したチェイニー、ラムズフェルド、ライスはパウエルに4ヶ月の猶予を与えたことや武力行使容認決議の賛成が最終的に4ヶ国にとどまったこと、そして、米国外交官が外交の失敗に打ちひしがれていることなど)
全体の話は、9・11で世界は変わってしまったこと、ブッシュ大統領は信仰心に篤く米国国民を守るためにあらゆる手段を講じる人だという決まりきったものだった。
彼女の話で注目に値するのは、米英のイラク占領支配が3〜5年は続くことはわかっていても、その後いつイラク人に政権が移譲されるかはまったく見通しが立っていないと語ったことである。
もちろん、彼女はイラク戦争が早期で終結すると考えている。
このサイトでもいろいろ情報が出ているが、シーア派・スンニ派・クルド人の対立そしてイラク国内勢力と亡命勢力の確執と対立から、イラク人政権に権力を委譲できる見通しはまったくないという。
彼女は、難民問題で国連やNGOを事前に打ち合わせをしないまま攻撃に踏み切ろうとしているブッシュ政権を批判していたが、それどころか、ブッシュ政権はイラク支配を終結させる展望を持たないままイラク占領を目指しているというとんでもない“戦略家”集団のようである。
イラク戦争が短期で終結するとの見通しを持っている人は、どの宗派であれそれなりの信仰心と愛国心を持つ2200万人が住む日本の1.5倍の面積を持つイラクを占領支配して、その安定化を達成することが至難の技であることを今一度冷静に考えたほうがいいだろう。