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【アンマン小倉孝保】ブッシュ米大統領から亡命を促す「最後通告」を突き付けられたフセイン・イラク大統領が18日、これを拒否したことで、イラクは国連査察への協力を通じたこれまでの国際協調姿勢から徹底抗戦に転じることを鮮明にした。バグダッド市内にはすでに戦車が運ばれ、土のうが積まれており、フセイン政権は原油に火を付けるなどのゲリラ戦を交えるなどし、最後まで自らの生き残りをかけるとの見方が強い。
フセイン大統領は17日、ベンヤヒヤ・チュニジア外相との会談で、「米国は、あらゆるところで殉教者として死ぬ覚悟のあるイラク兵に出会うことになる」と強調したという。
フセイン大統領は首都防衛を最優先させるとの見方が強い。クウェート駐留の米軍幹部は先週、「サダム(フセイン大統領)はバグダッドの防衛に全力を傾けている」と述べた。これは湾岸戦争(91年)当時に比べ、イラクは国土防衛能力では弱体化しているが、バグダッド防衛に限ってはむしろ強化しているとの考えを示したものだ。消息筋によると、フセイン大統領は主要都市の近郊に機甲師団を配備、政権政党「バース党」の民兵にも市街戦を指示しているといわれる。
こうした戦術について、ロイター通信は外交関係者の話を引用し「大統領は、戦争を長期化させ、イラクの民間人と米英兵の犠牲者を増やすことで、世界の反戦機運が高まることに期待している」と伝えた。
イスラム教徒のジハード(聖戦)意識を利用するとの情報もある。真偽のほどは定かではないが、カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」は、フセイン大統領はすでに、バグダッド郊外に自爆テロのための訓練施設を設立し、アラブ諸国から集まったイスラム教徒の自爆テロ志願者が殉教者になるための訓練を受けていると伝えた。
また、最近、イラク北部の油田都市キルクークのあちこちで軍が巨大な穴を掘り、原油を貯めているという。地元住民は「米軍の攻撃を受けた場合、イラク軍は貯めた原油に火をつけ、黒煙で米軍機の飛行を難しくするつもりではないか」とささやき合っているという。
[毎日新聞3月18日] ( 2003-03-18-23:14 )