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金価格、年後半には350ドル以上へ再上昇――英調査会社発表(2003.4.15) “Gold Survey 2003”が、4月10日にGFMS社(ゴールド フィールズ ミネラル サービス)によりロンドンで発表された。同社の金需給統計は世界で最も権威あるものとされている。同社のアナリストたちが世界各地を回って集めた情報、数字の集大成である。原書はもちろん英語であるが、例年、田中貴金属が日本語訳を後日発行している。
ここでは、発表記者会見の席での同社による価格見通しを紹介しておきたい。
以下、引用――。
金価格は今年2月初旬に高値をつけた後、調整局面に入ったが、今年後半には投資需要の増加により、再上昇する可能性がある。ただし、その場合の要因は、地政学的要因よりマクロ経済要因となろう。
イラク戦争がもたらした“戦争プレミアム”は、米軍の勝利により消えたが、だからといって、世界経済情勢が大きく変化したとは言えない。金価格を押し上げてきた経済要因は変わっていない。特に、世界経済に対する失望感から株式がさらに下落する可能性が、その要因の最たるものである。それに加え、米ドルへの信認低下、低金利などが、金価格を350ドル以上へ引き戻すことが考えられる。さらに、米国がポスト・イラクでもテロに対する戦いの手を緩めなければ、金価格上昇のシナリオは一層現実的となるだろう。
キーとなるのは何といっても投資需要である。ここまでも、もし、投資需要が増えず、ヘッジ売りも減少していなければ、金価格は300ドル以下であっただろう。しかし、現実は過去1年間で金価格は25%上昇した。
需要サイドでは、金加工需要が350トン(10%)減少した。これは、インドなどで特に価格上昇、および、世界的景気減速の影響で需要が減ったためだ。それに対し、投資需要とヘッジ外しの急増が価格上昇の要因となった。
供給サイドでは、新産金は、36トン(1%)減っただけで著しい変化はなし。公的売却は5%増え、1992年以来の水準となった。一部の中央銀行は、昨年第3四半期の価格軟調のときは売りを控え、第4四半期の価格上昇の中では積極的に売却したようだ。
なお、普段控えめな同社が、プレスリリースの見出しを“経済要因による投資需要再増加により、2003年後半は350ドル以上へ上昇”と珍しくはっきり打ち出していることが注目された。
http://nk-money.topica.ne.jp/gold/goldnews.html