現在地 HOME > 掲示板 > 地震6 > 156.html ★阿修羅♪ |
|
今世紀前半にも発生が予想される南海地震の直前に、周辺地域で井戸水の減少が見られるのでは
ないか――。京都大防災研究所の梅田康弘教授と橋本学教授らが19日、こんな研究結果を東京で
開かれた地震予知連絡会で報告した。地震直前に岩盤がゆっくり動く「前兆すべり」で地面が隆起
し、井戸の水位が相対的に下がるという内容だ。
南海地震は、紀伊半島西側から四国沖の太平洋を震源として、約100年周期で起こる。46年
12月の昭和南海地震では、紀伊半島や四国の太平洋岸の16地域で1週間前から井戸水の低下な
どの異常があったことを海上保安庁水路局(現海洋情報部)が報告している。
梅田教授らが調べたところ、異常は、周りを山に囲まれた海沿いの小さな三角州にある井戸で起
きていた。こうした場所では海水が三角州の地下の土壌に染み込み、井戸水の元となる淡水はその
上に浮いた形になっている。
前兆すべりが起きて地面が隆起したとみられ、海水面が相対的に低くなって地下の海水や淡水も
下がったらしい。地面の隆起は数センチだが、地形によっては地下の海水がこの数十倍も下がるた
め井戸水が大幅に減るのではないかという。
梅田教授は「安政南海地震(1854年)でも直前に井戸が枯れたとの記述が古文書にあり、井
戸水の異常は再現性のある現象だろう」として現在、和歌山県印南町など4地域の井戸で水位の変
動を詳しく測定中だ。
地震予知連会長の大竹政和東北大名誉教授は「データを積み重ねて確かめる必要がある。次の南
海地震の予知に生かせるか、今後に注目したい」としている。
(05/20 02:24)
http://www.asahi.com/science/update/0520/001.html