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03/18 20:43 死者最悪で１万人に 東海地震想定まとまる 経済的 社会154
政府の中央防災会議（会長・小泉純一郎首相）は十八日、東海地
震が発生した場合、住宅倒壊、津波、火災などによる死者は最悪約
一万人に達し、阪神大震災を大きく上回る、とする被害想定を発表
した。
地震発生による経済的損失は約三十七兆円と想定。内訳は、住宅
や企業施設、ライフラインの損傷などの直接被害が約二十六兆円、
地震による交通まひや生産停止などの間接被害が約十一兆円とみて
いる。
また避難者は約二百万人に達し、断水、停電の影響を受ける被災
者はそれぞれ五百万人以上と、ライフラインへの影響も予想した。
想定によると、震源に最も近い静岡県の一部では震度７、同県の
大部分や愛知、山梨などで震度６強か６弱の強い揺れが予想され、
房総半島から紀伊半島にかけた沿岸部を、高さ最大五―十メートル
の津波が襲う。
被害が最も大きいと予想される冬の午前五時ごろ、予知なしで地
震が発生した場合、揺れに伴う建物被害で最大七千人前後、火災、
がけ崩れでそれぞれ六、七百人が死亡し、津波による死者は四百―
二千二百人と予想している。
被害が集中する静岡県の死者は七千四百―八千八百人。愛知、三
重の両県が最大五百人、山梨が二百人、長野百人、和歌山、神奈川
でも十―二十人の死者が出るとみている。
一方、地震予知情報に基づく警戒宣言が出された場合には、死者
は最大でも二千―二千四百人に激減。経済的被害も約六兆円少ない
三十一兆円に抑えられるとみられる。
中央防災会議は昨年八月、建物被害に伴う死者は最大約八千人と
する被害想定を発表。今回は初めて津波や火災などによる被害を加
え再計算した。
（了） ０３０３１８ ２０４２
[2003-03-18-20:43]
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