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子供のがんの一種「神経芽腫(がしゅ)」の早期発見のため厚生労働省が推進し、毎年100万人の乳児が受けている検診について、「このままで継続するのは不適切」とする専門家の提言が28日、同省が開いた検診の検討会(座長・久道茂・宮城県立がんセンター総長)で公表された。検診の効果が不明な一方で、本来なら治療不要ながんを見つけ、手術などで子供に負担をかけている害は明白だとの理由。検討会は、検診を中止すべきか、方法を変えて実施すべきかなどを議論し、8月までに結論を出す。
この検診については数年前から「放っておけば治るがんを多く見つけている」「死ぬ子は減っていない」と専門医の一部などが批判。一方で「死ぬ子は減っており有効だ」という主張もあった。同省は昨年、ドイツとカナダから神経芽腫検診の有効性を否定する論文が出たのをきっかけに、従来は論争に加わっていなかった久道総長ら、がん検診の評価の専門家4人に対して、検診の有効性の評価を依頼した。
4人は国内外のさまざまな研究を調べ、検診が有効(死ぬ子が減らせる)だと主張している研究は少数のうえ研究方法にも問題が残り、実際には有効性を示せていないと結論づけた。
一方で、検診を実施すると神経芽腫の患者は1・4〜3・6倍に増えることが、各研究に共通して示されていた。神経芽腫の中には、放っておけば症状が出ず自然に治る例がかなりあることが知られており、検診で患者が増えるのは、こうした患者まで見つけたからだと考えられるとした。
神経芽腫検診は、尿の中のホルモンの量を調べてがんを見つける。同省は84年度から全国の都道府県に対し検診実施に補助金を出している。国と都道府県を合わせた実施費用は年間約9億円。
[毎日新聞5月28日] ( 2003-05-28-22:32 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030529k0000m040126000c.html