現在地 HOME > 掲示板 > 不安と不健康4 > 508.html ★阿修羅♪ |
|
幼少期の特定の時期を暗闇の中で過ごすと、睡眠の正常な発達が妨げられることが、
理化学研究所の宮本浩行研究員とヘンシュ貴雄グループディレクターらのマウス実験で分か
った。特定の時期に光に当たって視覚経験をすることが、大人になってからの睡眠に大切と
いえ、不眠症など睡眠障害の原因解明に役立ちそうだ。19日に米科学誌「ネイチャー・ニ
ューロサイエンス」(電子版)に発表された。
研究グループは、数匹のマウスを、生後1カ月から同2カ月の1カ月間だけ、真っ暗な部
屋で過ごさせてみた。その後、昼夜のある通常の生活に戻っても、睡眠中の眠りの深さに関
係する「デルタ波」という脳波の強さが通常に比べて平均30%低下することが分かった。
これに対し、生後1カ月までのマウスと、生後2カ月以降のマウスでは、同じ1カ月間、暗
室で育てても脳波の異常は見られなかった。
マウスの生後1〜2カ月は、人間の4〜8歳に相当するという。脳には、外部からの情報
を効率よく吸収する「臨界期」と呼ばれる特定の時期があることが分かっており、今回の研
究は、睡眠にも同様の臨界期があることを示す。宮本さんは「睡眠は記憶力を高める働きを
しており、不十分な睡眠の発達は記憶や学習の面にも影響するかもしれない」と話してい
る。【田中泰義】
[毎日新聞5月19日] ( 2003-05-19-02:26 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030519k0000m040131000c.html