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http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news_i/20021021so12.htm
スペインかぜウイルス再現
◆東大グループが成功、テロ悪用の可能性警告
1918年に大流行し、全世界で2000万人以上が死亡したインフルエンザ「スペインかぜ」の性質を持つウイルスを作り出すことに、東京大学医科学研究所のグループが、海外の実験施設で成功した。
マウスに感染させたところ、肺が出血するなど強い病原性が確認された。長い間、謎だったスペインかぜの毒性の秘密に迫る一方、インフルエンザがバイオテロに悪用される可能性を警告するものとして注目される。
スペインかぜは、短期間に肺に水がたまるなどして呼吸困難に陥り、死亡するケースが多く、インフルエンザの中でも病原性の強いウイルス。この流行で米国人の平均寿命は10歳以上も下がったと言われる。
強い病原性の理由は不明だったが、99年以降、当時の患者の保存組織などから、8個の遺伝子のうち、4個の配列が判明した。
同研究所の河岡義裕教授と高田礼人助手らは、厳重な密閉性を持つカナダの実験施設で、4個の遺伝子のうち、ウイルスが感染する際などに重要な働きをする2個の遺伝子を、現存のインフルエンザウイルスに組み込んだ。この結果、マウスに肺炎を起こすだけだったウイルスの病原性がさらに強くなり、肺の組織が出血を起こすことが確認された。
河岡教授は「テロの危険性を考え、ウイルスの遺伝情報をどこまで公開するべきかをきちんと議論する必要がある。また、ワクチンの大量生産や抗ウイルス薬を備蓄する体制整備が必要だ」と話している。
(2002年10月21日)