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新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の原因ウイルスは、これまでの予想に反し、遺伝子の主要部分が変異しにくいことを世界各地の患者のウイルスを分析したシンガポールの研究チームが突き止めた。
分析の過程で、ウイルスの型としては2つあることも判明した。流行初期の感染源による違いで、「感染経路の解明や、ワクチンの開発につながる成果」という。9日付の英医学誌「ランセット」(インターネット版)に発表される。
同国ゲノム研究所が、国内5人とカナダや香港、北京など海外9人の計14人から採取したSARSウイルスを分析した。ウイルスは、増殖や感染を繰り返すうちに、遺伝子が急速に変異しやすいが、14人分のSARSウイルスは、主要部分がほとんど共通しており、変異が少ないことが分かった。
また、遺伝子全体の中で、変異の起きていた部分を詳しく分析したところ、〈1〉香港のホテルから世界に広がった感染経路〈2〉同ホテルと無関係な香港や中国本土の患者――の2つの型にはっきりと分けられた。
SARSウイルスの遺伝子分析は、各国の研究機関で進められており、「変異が多い」との説も出ていたが、カナダ・オタワ大の研究者は「見つかっていた変異は、患者の地域でなく、研究機関ごとに特徴があった。ウイルスを培養する細胞の微妙な違いが影響して、培養中に起きた変異が観察されていたのではないか」とみている。
(2003/5/9/12:27 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030509i405.htm