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生命倫理上の問題も
あらゆる組織の細胞に成長する能力がある胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から卵子をつくることに、米ペンシルベニア大とフランスの共同研究グループがマウスによる実験で成功し、米科学誌「サイエンス」の電子版で二日、発表した。ES細胞から、卵子がつくられたのは初めて。不妊治療や再生医療への応用が期待されるが、遺伝子操作などに結び付く可能性もあり、人間への応用は生命倫理上の論議を呼びそうだ。
ES細胞は万能細胞とも呼ばれ、神経や筋肉、臓器などさまざまな体細胞に分化することが知られている。
しかし、生殖細胞に分化させた例は極めて少なく、日本で精子の前段階の細胞をつくったことが報告されているが、卵子の報告例はこれまでなかった。
米仏の研究グループは、マウスの雄と雌の胎児から取り出したES細胞の中から、生殖細胞でだけ機能する遺伝子が働いている細胞を選び出し、特殊な条件で培養した。
これらの細胞は、精子や卵子などの生殖細胞ができるときに起こる減数分裂を行い、卵子の前段階となる卵母細胞などによく似た細胞へと分化。四十三日後には子宮に着床する直前の初期胚にまで成長した。雄のES細胞からも卵子ができたという。
この技術が人間に応用されれば、大量に卵子をつくり遺伝子操作などを加えやすくする技術にも結び付くため、生命倫理の新たな問題が提起されることになる。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/02iti002.htm