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シックハウスが襲った一家5人の苦悩(全文)
http://www.asyura.com/0304/health4/msg/281.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2003 年 4 月 29 日 19:53:27:KqrEdYmDwf7cM

(回答先: シックハウスが襲った一家5人の苦悩 投稿者 ちょい古☆ミサワねた 日時 2003 年 4 月 29 日 16:32:12)

子どもたちの未来を奪うな!シックハウスが襲った一家5人の苦悩
http://homepage2.nifty.com/kekkan/sick2.htm

子どもたちの未来を奪うな!
シックハウスが襲った一家5人の苦悩


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ミサワホームの住宅に入居した入江利之さん一家5人全員が、化学物質過敏症となっ
た。症状はひどく、3人の子どもたちは学校へも登校できない状態である。それに対
するミサワホームの対応は、不十分で不誠実だったと入江さんは憤る。そして「化学
物質過敏症」への学校や周囲の無理解から、入江さん一家は孤立し、子どもたちは精
神的に追い詰められている。「シックハウス」が引き起こす苦悩と怒りを入江さんに
語ってもらった。

家の刺激臭で12匹のハムスターが死ぬ

入江さん一家(入江さん夫婦、長男16歳、長女13歳、次男11歳)は、1993
年、ミサワホームで住宅を注文建築し、1994年3月末に入居(寝屋川市)した。
入居当初から、鼻にツンとするにおいがしていたが、新築のにおいだと思っていた。

 しかし、5月末から気温が上昇するにつれ、家の中の刺激臭が強くなり、雨の日以
外は窓を開けっ放しにしていた。さらに気温が上がると、3階の子ども部屋の刺激臭
がとくに強くなった。入居当初から家族全員に表われた目、鼻、喉の痛みや頭痛、吐
き気などの症状がひどくなり、3人の子どもたちは頻繁に鼻血を出し、洗面器で受け
るほどだった。

入江さんが、家族の症状は家のにおいが原因だと強く感じたのは、一つの事件からだ。
7月初めの休日に、家族で2時間程度の外出をした。そして帰宅して玄関を開けた途
端に、頭を突き抜けるような強烈な刺激臭があった。2階へ駆け上がると、飼ってい
た12匹のハムスターすべてが口から泡を吐き、白目をむいて死んでいた。入江さん
一家はこの恐ろしい光景に背筋が凍ったという。

 翌日、入江さんがミサワホームへ連絡すると、その数日後、ミサワホームから3人
の所員がホルムアルデヒドの測定に来た。彼らは3階の子ども部屋に入るなり、刺激
臭に涙を流し、「人間の住めるところではない」と思わず口走ったという。そのとき
所員は濃度結果を一家に教えなかった。

後日、入江さんはこの家がシックハウスではないかと問い詰めると、ミサワホームは
入江さん一家の症状が化学物質過敏症であることを指摘した。入江さんはそのときミ
サワホームに「汗を出すのが治療法だから、温泉に行ってください」と勧められたと
いう。しかしその健康被害の責任を、ミサワホーム側はいまだに認めていない。また
ホルムアルデヒドの濃度記録結果は再三の催促でやっと提示された。

 入江さんは、念願のマイホームから出る化学物質が原因だと知り、ショックと憤り
でどうしようもない不安を感じた。そして「このままでは殺される」と思い、身の回
りの物だけ持って、入江家の実家(大阪市東淀川区)に避難した。家は古く新建材は
使われていない。だが、その頃には入江さん一家は、あらゆる化学物質に微量でも反
応してしまい、日常生活に支障をきたすようになっていた。

まるでサリン中毒患者

長男(当時11歳)は、視力低下、視野が狭くなる症状を訴え、アトピー性皮膚炎を
起こし、下痢が続いた。そしてイライラして精神的にも不安定になった。長女(当時
8歳)は倦怠感や頻尿感を訴えた。次男(当時7歳)は喘息発作を頻繁に起こすよう
になり、手足に紫斑がができ、アトピー性皮膚炎が悪化した。利之さんは、目の疲れ、
肩こり、全身の湿疹が出た。主婦の昌子さんの症状が一番ひどく、動悸、リンパの腫
脹と痛み、倦怠感、視力・集中力・記憶力の低下が著しく、鬱病状態もあった。

 入江さん一家は、1997年、北里大学病院で宮田幹夫教授の診察を受け、家族5
人とも中枢神経機能障害(化学物質過敏症)と診断された。宮田教授はその症状のひ
どさを見て「化学物質過敏症だが、まるでサリンの中毒患者。むしろ有機リンの中毒
症状だ」と驚いた。また意見書では「患者の不定愁訴は新築家屋に起因する可能性が
高い」と指摘している。

 原因物質を特定しないと、裁判にのぞめないということで、1998年に一家は笹
川征雄医院長(笹川診療所/大阪市)によるホルムアルデヒドのパッチテストを受け
た。次男を除く4人に陽性反応が出た(喘息のある者は、陽性反応が出ない)。

ホルムアルデヒドの濃度が下がらない

ミサワホームは対応として、1994年、入江宅の屋根裏下のかまちに、空気の通り
穴をつけ、各階に3台の空気清浄機のロスナイを設置した。しかし強制換気しても、
異臭はおさまらなかった。1996年9月にはルフォームを行ない、床の合板はF3
からF1に、クロスもホルマリンが使用されていないものに取り替えた。そして畳も
すべて新調し、その下に吸着シートも敷いた。

しかし、冬になり床暖房していた床に、一家が寝そべっていると、また吐き気などの
症状が出た。入江さんはそれを訴え、再び床を取り替えることを要求したが、ミサワ
ホームは濃度が下がることを請け合い、対応を行なわなかった。

 大阪市立環境科学研究所による入江宅のホルムアルデヒド調査では、3階子ども部
屋2を例に上げると、リフォーム前(1996年8月26日)では1170ppb(1.
17ppm)だったが、リフォム1年後(1997年7月25日)は、741ppb
(0.741ppm)まで少し下がる。だが、リフォーム2年後(1998年8月1
4日)では、リフォーム前に近い数値1140ppb(1.14ppm)の高濃度に
戻ってしまっている。ちなみに1ppmのホルムアルデヒドに暴露すると神経生理的
な影響がでる。

 1997年10月6日には、横浜国立大学が、問題の入江宅と実家の室内空気中の
揮発性有機化合物を測定した。(P35表6、7)すると入江宅は正常な住宅である実
家に比べ、2倍から3倍の高濃度の揮発性有機化合物(芳香族炭化水素、テンペン類、
含酸素化合物など)が検出され、シックハウスであることが明らかにされた。

ミサワホームに募る不信感

入江さんは、1998年からミサワホームに家の買い取りを交渉し、1999年は「和
解」という形でそれが成立した。だが入江一家のミサワホームに対する不信感と怒り
はなおも消えていない。そして、ミサワホームの対応を次のように述べている。

 「問題の家を大阪市立環境科学研究所が1996年8月に調査することが決まると、
ミサワホームも8月に調査を行ない、1994年の調査より、濃度の数値を上げた調
査結果を提示した。(P.35表4)ミサワホームのデータは恣意的なところがある。

 裁判を検討していたとき、ミサワホームは、『日本にはガイドラインにホルムアル
デヒドしかないし、しかも判例がない。健康被害に関しては、国の基準もないから、
そちらが裁判に負ける』と裁判の取り下げを求めてきた。
 また、『パッチテストで反応が出ていても、家を買う前にそのテストを受け、無反
応を証明していないので、もともと入江さん一家に化学物質過敏症である可能性があ
る』と言う。しかし、現実には家を買う前にそんなテストを受ける人などいない。

 さらに、NHK(「発信基地'96」新築なのに住めない)にテレビ出演するとき、ミ
サワホームは、『出演はやめてくれ』と説得してきたと怒りをあらわにした。また「リ
フォームしても、これだけ高濃度の化学物質が出るのは、パネル工法で組まれた外(躯
体)が原因としか考えられない。パネルは外国のもので、ボンドを多量に使っている
と聞く。そしてもともと気密性の高い家なのに、換気のシステムがなかった」と述べ
た。

学校の無理解が子どもを追い詰める

深刻なのは子どもの問題だと入江さん夫婦は頭をかかえる。現在、3人の子どもたち
は学校に通えず外出ができない状態にある。微量の化学物質にも反応してしまうから
だ。

 とくに入江さん夫婦が憤るのは学校側の無理解だという。「教師や教育委員会に、
資料、ビデオ、診断書などを見せ、『化学物質過敏症』という病気を説明し理解を求
めた。学校では化学物質が多く、子どもは体育館のワックス、習字の墨、教科書のイ
ンクにまで反応してしまう。しかし授業で教師は、子どもが『マジックうぃ使えない』
と言っても、『お前は一生化学物質から逃げるのか。1回使ってみなさい』と無理強
いさせたりする。子どもは鼻血が止まらなくなり、顔もパンパンに腫れた。『ソバア
レルギーの子どもにソバを食べさせて、死ななくて良かったね』という感覚だ」と憤
る。

学校が、パソコン教室や昇降機の設置、廊下の塗装などペンキを多量に使用する際に、
「子どもの命にかかわる」と入江さんは学校側にその組成表を求めてきた。塗装工事
のときに、子どもが不調を訴えるからだ。学校を通じて、業者から提示された資料に
は、その塗料に有害な化学物質であるクロム酸鉛、ホワイトスピリット、キシレン、
メチルエチルケトオキシムなどが含まれていた。対応をせまると、学校側は「文部省
が、どのペンキを使用するかの基準を決めてくれたら、私たちは動く。しかし現状で
はその基準がない」と工事を続行させた。

 入江さんは「厚生省が基準をつくらないから私たちの病気を補償しなくていいとい
うミサワホームの考え方と同じ」とい言う。また「現在教育を受けられないうちの子
どもに教育権の保証ををしてくれとずっと訴えているが、学校側はほったらかし。す
べての子どもたちに教育権をと、オウムの子どもたちにもそれが保証されているのに」
と述べた。

「生きていたってしかたない」

入江さんの子どもたちの精神状態は、無気力に陥るなど、不安なものとなっている。
とくに長男は、「生きていたってしかたがない」などの言葉を口にするという。アト
ピー性皮膚炎が悪化したことから、学校内でクラスメイトからのいじめにあったり、
教師の暴言など、周囲の病気に対する無理解や偏見が子どもたちを追い詰めている。

 化学物質過敏症の難しさは「当事者にならないとその苦しみが本当にわからないこ
とだ」と入江さんは言う。「私の父、母でさえ、洗剤やカビ除去剤などが悪いと思っ
ていても、ついつい使ってしまう。だから一緒に住むのが不可能な状態。身内にもな
かなか理解してもらえないのが一番つらい」と語っている。

 現在、入江さん一家5人だけで、入江家の実家に暮らしている。室内で飼う3匹の
犬が、友人のできない子どもたちを和ませている。入江さん夫婦をインタビューした
部屋には、ダンボールに入った炭が置かれていた。家には問題がないが、どうしても
微量の化学物質が発生し、それを吸引するためである。それを見て、入江さん一家は
世間から孤立無援に隔離されているように思えた。


化学物質過敏症患者になった僕の苦しみ (長男の手記)

僕が小学校5年の3月に、問題の家に引越しました。兄弟3人、3階に一つずつ部屋
をもらって喜んでいました。しかし、引越して自分の部屋で寝たら、頭痛・吐き気・
めまいなどの症状が出ました。最初は引越の疲れのせいだと思っていました。

しかし、何日たってもその症状は治らず、日に日にひどくなっていきました。一週間
ぐらい経ったら鼻血が1日に何十回と出るようになってきました。耳鼻科に行ったら
「鼻をいじったからだろう」と言われましたが、僕はそんな覚えもなく、どうするこ
ともできませんでした。ずっと体の調子が悪いまま3カ月が経ちました。

そして7月の上旬、家族で買い物へ行き、2時間くらいして家に帰ると、飼っていた
ハムスター12匹が泡をふいて死んでいました。兄弟3人でかわいがっていたハムス
ターが死んたときには、悲しみを通り越して怒りへと変わりました。これはこの家に
何か原因があると思い、恐ろしくなって、おじさんの家に避難しました。

 入試勉強も大変でした。目は1時間くらい使うと見えなくなるし、イライラして集
中できないし、教科書のインクのにおいを嗅いだら鼻血が出て止まりません。一番き
つかったのは記憶力が落ちて、なにも頭に入らないことでした。

中学に入って、電車通学で、乗客の整髪料や香水・化粧品・衣服に染み付いた防虫剤
など、いろいろな化学物質を吸ってしまうので苦しくなり、ホームではタバコの煙で
皮膚が真っ赤に腫れ上がりました。学校に行くまで何回も途中の駅で休んでいました。

あまり我慢をしてその場所に居ると一瞬ですが意識が無くなってしまうことが度々あ
りました。学校に居ても塗料やワックスのにおい、教室にいてもクラスメイトの整髪
料や香水に気分不良になります。学校内においても、入れる教室や受けられる授業も
限られていました。

中2からアトピーが悪化し、クラスメイトから「うつる」「汚い」「気持ち悪い」「お
前、帰れ」と言われ、病気のことを説明しているにもかかわらず、先生からは「けっ
たいな病気やな」、「お前は一生化学物質から逃げてクリーンルームで生きるんか。
できひんやろ。ちょっとぐらい我慢しろ」と暴言を吐かれました。

周囲の病気に対する無知と無理解、偏見で学校にも行けなくなりました。僕は好んで
こんな病気になったのではなく、わがままを言っているわけでもない。我慢や努力で
治せるものなら我慢も努力もする。治せるものなら、元の体に戻りたいし、戻してほ
しいとメーカーと国に訴えたい。

 僕の将来の夢も奪われ、この先何を目標にして生きていったらいいのかわからない。
それどころか、生活する場所すらも無くなってきている。今15歳ですが、体はボロ
ボロで生きることすら辛い毎日です。

建築ジャーナル2000年6月号から


シックハウスの情報はこちらまで


欠陥住宅をつくらない住宅設計者の会メール電話 052−971−2859

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