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4日付の香港紙、明報などは香港政府衛生当局の話として、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の感染が香港のマンション地区「アモイ・ガーデン」で爆発的に拡大したのは、近くの建設現場で働く感染した作業員の、立ち小便が原因だった可能性があると報じた。世界保健機関(WHO)や香港大の研究チームが感染ルートの調査を続けているが、詳細は依然として不明のままだ。
香港紙報じる
WHOの集計によると、SARSの患者数は、3日までに18の国・地域で計2270人と前日から47人増加。死者数は香港で1人が死亡したため、計79人となった。SARSの原因はコロナウイルスの新種とみられているが、確定しておらず、完全な診断法はない状況が続いている。
こんななか、香港政府衛生当局者が、意外な感染ルートの可能性に言及した。計242人の感染者が見つかったアモイ・ガーデンの近くの作業現場で、感染した作業員が立ち小便し、ウイルスを含んだ土ぼこりが風で運ばれた可能性があるとの見方だ。
問題の作業現場は、100人以上の感染者が見つかったE棟からわずか約15メートルの距離にあり、現場のビル建設工事の請負業者が、作業員の1人がSARSと診断されたことを明らかにしたという。ただし、同じ現場にいたほかの作業員約200人は感染していない。衛生当局は排せつ物のサンプルを採取して分析するなど調査を進めている。
一方、感染ルートを調査している香港大のチームは、SARSが1人の患者からどう広がったかを示す調査結果を4日までに米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。同チームは、香港での流行初期に発病した患者10人(うち2人が死亡)について、病状や患者同士の接点を検討。
最初の患者は中国南部の病院に勤務し、2月21日に香港入りした男性(64)=死亡=。SARSはこの男性から義弟(53)=死亡=や、男性が治療を受けた病院の看護師(35)ら3人に広がり、そこから別の看護師6人が感染したとみられる。また、男性とホテルの同じ階で滞在が1日だけ重なったビジネスマン(72)も感染したが、直接の接触はなかったようだ。
同チームによると、患者と密接な接触がなくても感染、発病するケースがある一方、何日も同じ部屋にいて、何の症状も出ない例もあるなど、感染力をめぐっても不明な点が多い。
WHOの専門家チームは、SARSの原因とみられるコロナウイルスが家畜などの動物から、昨年11月16日に中国広東省で確認された最初の患者に感染した可能性があるとの見方も明らかにしている。
◆外務省 6地域に注意促す
外務省は4日、新型肺炎への対策として、感染者が出ている台湾、シンガポール、中国・山西省、マカオ、ベトナム・ハノイ、カナダ・トロントの6地域の在留邦人や渡航者を対象に「十分注意してください」と注意を促す危険情報を出した。
外務省によると、6地域のうちマカオ以外は地域内で人から人への感染が起きており、世界保健機関(WHO)が「感染地域」に指定している。マカオは感染者が1人しか確認されていないが、香港経由で出入国する旅行者が多いという。
危険情報は4段階あり「十分注意」は最も低いレベル。広東省、香港には3日、段階上の「渡航の是非検討」とする危険情報が出ており、不要不急の渡航延期を勧告している。
◆JAL国際線に医療用マスクを搭載
新型肺炎(SARS)対策のため、日本航空システムは4日、国際線に使用する全機に医療用マスクを搭載、香港線などでは乗客に配布し、機内用おしぼりも使い捨てタイプに変更するなどの対策をまとめた。
同社によると、香港、広州線で客室乗務員が5日からマスクを着用するほか、高性能フィルター付き医療用マスクを乗客の求めに応じて配布。機内の消毒も行う。
患者発生地域以外に運航する国際線でも、機内で急に患者が確認される恐れもあるため、処置に当たる数人分の医療用マスクを用意するという。