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5月27日(ブルームバーグ):景気の回復とデフレ回避に努める日米欧はそろって、自国通貨の押し下げが必要だ。問題は、自国通貨の下落を皆がそろってできないことだ。
イングランド銀行の金融政策委員会(MPC)の元メンバーでもある欧州復興開発銀行の主任エコノミスト、ブイター氏は「皆、自国の為替レート押し下げに努力しているが、当然ながら皆が(いっせいに)成功できるわけではない」と指摘する。
スノー米財務長官は17日、過去1年間のユーロに対するドル相場の下落について「そこそこ適度」との認識を示し、下落が続いているドル相場に違和感を持っていないことを示唆した。ユーロは以来、ドルに対して2.9%上昇。 27日のロンドン市場では一時1ユーロ=1.1933ドルと1999年1月のユーロ導入以来の高値を更新した。最近のユーロ高を受けて、独仏両国の財務相からは、欧州中央銀行(ECB)に利下げとユーロ高の歯止めを迫る発言が続いている。
一方、円がドルに対して年初来で1.5%上昇している日本では、政府・日銀が同期間に一段の円高を抑えるため、500億ドル(約5兆8000億円)を超える規模の円売り・ドル買い介入を実施している。
日米独の各首脳は今週末フランスで開催される主要国首脳会議(エビアン・サミット)で顔を合わせるが、各国とも景気低迷からなかなか脱出できないでいる。リスクは、ドル安による米国経済の成長が、輸出主導の日独両国の景気を圧迫することだ。
欧州最大の経済大国ドイツでは、第1四半期の国内総生産(GDP)が前期比でマイナス0.2%成長。同国2位の高級車メーカー、BMWは25日、対ドルでのユーロ相場上昇で来年以降、利益が悪化し始める可能性があることを明らかにした。また日本でも、1−3月期のGDPは前期比でゼロ成長となった。
各国とも、自国通貨の押し下げに努めているのには2つの理由がある。1つは、通貨安により自国製品が海外市場で割安となることから、これが輸出を押し上げること。もう1つは輸入コストが上昇し、価格が押し上げられることでデフレの回避を後押しすることだ。
痛みの限界
米証券大手モルガン・スタンレーの主任通貨ストラテジスト、ジェン氏などのアナリストらは、ユーロ圏諸国がユーロ高に歯止めをかけるために行動を起こすのは時間の問題だと語る。各企業はすでにユーロ高による悪影響を受けている。イタリアの自動車メーカー最大手のフィアットは、対ドルでのユーロ高が第1四半期の売上高ベースで約5億ユーロの減少につながったとしている。ジェン氏は「われわれは、痛みの限界に近づいている」と話す。
同氏は、ユーロが年末までにドルに対して1ユーロ=1.20ドルまで上昇し、ことしのユーロ圏の経済成長率は0.5%にとどまると予想する。同氏はまた、欧州が日本式の自国通貨売りをまねても、必ずしも景気を押し上げることはできないとみる。経済規模は拡大することなく、単に需要が世界のどこかに移行するだけだという。
より良い戦略は、政策金利の引き下げかもしれない。パパデモスECB副総裁は27日、ユーロ圏のインフレ率が来年には目標(2%未満)を確実に下回ると述べ、他のECB当局者らと同様の見方を示した。これらの発言は、ECBは6月5日の会合で利下げに踏み切る余地があることを示唆した。
日本はすでにゼロ金利にあることから、利下げにより円相場を押し下げることはできない。また米金融当局は2001年初め以来、すでに12回の利下げを実施。日米両国に比べ、ECBには依然として利下げの余地が大きい。
デフレ
ユーロ高が輸出需要の低下とインフレ抑制につながるなかで、ECB当局者らは政策金利引き下げに一段と傾いている。ユーロ高が3月の域内貿易黒字のほとんどを相殺するとともに、3月のドイツのインフレ率は0.7%に低下し、3年半ぶり低水準となった。こうした状況を背景に、ECB政策委員会メンバーのメルシュ氏は23日、「ドイツは短期間、デフレを経験するかもしれない」と述べた。
アナリストらは、現在のユーロ高による悪影響を相殺し、一段のユーロ高を抑えるためには、0.50ポイントの利下げでは十分ではないと分析する。モルガン・スタンレーの推計では、2.00ポイントの利下げが必要だという。
グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長も21日、同国ではインフレ率が限りなくゼロに近づくディスインフレのリスクの方が大きいと述べた。同議長は、ディスインフレが進行した場合、デフレの危機が高まることについて、「デフレのリスクは小さいが、仮にそうなった場合の結末は非常に深刻だ」と警告。4月の米消費者物価指数(CPI)のコア指数は前年同月比で1.5%上昇と、1966年以来の低水準だった。
モルガン・スタンレーのジェン氏は、インフレ指標は実際の物価上昇率を約1ポイント上回っていることから、米国はデフレに近づいているとともに、ドイツではすでにデフレに陥っている可能性があるとみる。(カトリン・ベンホールド)
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http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=80000003&sid=aNWZNWHDPVt8&refer=top_kaigai
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