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アナリスト: 木村泰史、東京 電話 03-3593-8725
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「クレジット・ウォッチ」・格上げの可能性
BB+ 長期カウンターパーティ格付け
B 短期カウンターパーティ格付け
BB+ 長期債格付け
スタンダード&プアーズは本日、政府がりそな銀行に対する公的資金注入の方針を決定したことを受け、同行の格付けを上記の通り、引き上げる方向で「クレジット・ウォッチ」に指定した。
りそなホールディングスは5月17日、傘下のりそな銀行の自己資本比率を6%台半ばから2%台前半に大幅下方修正し、国内で業務を行う銀行の規制上の要件である4%を大きく下回ったと発表。同時に、預金保険機構に対し公的資金注入を申請する意向を明らかにした。正確な金額や条件などの詳細はまだ明らかでないが、今回の資本注入に伴って政府が、りそな銀行の金融債務に関する支払いの停止を要請する可能性は低いとみており、「クレジット・ウォッチ」はこの前提にもとづいている。
資本注入により、りそな銀行の財務基盤は改善する見通しであるが、リスク管理制度の再構築や事業効率性の改善に向けた対策を伴わなければ、資本注入の効果は一時的なものに終わる。報道では約2兆円が普通株を中心とした形で注入されると伝えられているが、この点が資本注入後の財務基盤を評価するうえで重視される。スタンダード&プアーズでは1990年代後半に実施されたような優先株など負債性の強い形態による資本注入を、十分な資本増強とはみていない。同時に、スタンダード&プアーズは新経営体制下での収益回復計画と、資本注入がりそな銀行の財務内容に及ぼす当面の影響を検討したうえで、「クレジット・ウォッチ」の解除を決定する。
りそなグループは2002年3月にあさひ銀行と大和銀行が統合して設立された。総資産は41兆8,000億円と国内第5位の銀行グループである。りそなホールディングスのリスク資産は2002年9月中間期で27.3兆円あり、その大半をりそな銀行が保有している。
http://www.standardandpoors.com/japan/newsbriefs/