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東京証券取引所1部に上場する企業の2003年3月期連結決算は15日、全体の4割が発表を終え、新光総合研究所の集計では経常利益は前期の2倍となり2年ぶりに増益に転じ「V字回復」を果たした。
最終段階の純損益でも黒字化したものの、株安が直撃し電機大手を中心に純損失に陥った企業も目立つ。
経常損益の好転は、大規模なリストラ実施によるもので、本業の本格回復とは言えない内容。新型肺炎(SARS)の影響も懸念され、企業業績の先行きには不透明感がつきまとう。
決算集計対象は金融を除く1064社。発表を終えた電機や自動車、商社など439社を集計した。
売上高は前期比1.6%増とプラスに転じたものの、微増にとどまった。
全体の業績急回復をリードしたのは電機と自動車の製造業。ただ日立製作所や松下電器産業など電機大手9社の純損益は5社が赤字だった。中でも、ソニーは業績悪化見通しの公表直後に株価が急落する「ソニーショック」を招き、企業業績全体に不安を広げた。
対照的に、トヨタ自動車とホンダは、北米販売が好調だったため、ともに過去最高の純利益を達成する快走ぶりだった。
新光総研は04年3月期の経常利益は12.7%増、純利益が77.9%増と増益傾向を維持するとみている。しかし当面の懸案である新型肺炎の被害拡大に関しては「長引いた場合、収益に影響が出てくる」(三井物産幹部)と、現時点で業績に織り込んでいない企業も少なくない。
新光総研の吉川治良投資分析部・課長は「デフレ進行の中、新たなリストラを打ち出す企業も出ており、回復基調を確保できるかどうかは微妙」と、04年3月期もリストラ頼みの構図は変わらないと指摘する。