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さわかみ投信・社長の澤上篤人さん(Atsuto Sawakami/President, Sawakami Asset Management Inc.)は、「日本経済全体の歯車が上手くかみ合わなくなってきた。生活基盤も不安定になってきた」と語る。では、私たちはどうすればいいのだろうか? 一刻も早く頭の切り換えをすることだ、と言う。「みんな一緒で」頑張ってきた右肩上がり拡大成長の時代から、「自分のことは自分で考えて行動する」成熟経済の段階に、日本経済は移行しつつあるとした上で、「それに早く適合した者が勝ちということだ」と言う。
<民間が動かなければ、景気回復も何もない> どの先進国でも国内総生産(GDP)で見ると、個人消費が全体の60%強を占め、住宅建設や企業の設備投資を含めると80%を超える。政府支出によるGDP貢献度は、せいぜい10数%であり、「民間が動かなければ、景気回復も何もない」と言う。「市場や経済を活性化させるのは、民間の生き生きとした経済活動がベースだということを、日本の指導層は全然わかっていない。国が何もかも方向付けして、筆の上げ下ろしまで面倒見る発展途上経済の段階はもう終わったというのに・・・」
<太陽電池等コージェネレーション・システムに助成金> では、成熟経済の下での景気回復とはどのような姿だろうか? 澤上さんは、その一例として次のような具体策を挙げる。すなわち、太陽電池や風力発電あるいはバイオマス発電などコージェネレーション・システムを設置する個人や企業に対して、発電量に応じた助成金を1兆円でも2兆円でも出すと発表し、即刻実施する。「政府の助成金が呼び水となって、数倍もの民間資金が動き出す」というわけだ。また、長期スタンスの株式投資を促すのも「立派な景気対策となる」と言う。そのためには新規に始める株式投資で5年以上保有した分はキャピタル・ゲイン税を5%としてやること、としている。5年以内でも売却損が発生した場合は、全ての所得との損益通算を認める。こうしてやれば、「個人資金の一部は必ず株式市場に流れ込む」と言う。
<悠々自適の「逃げ切り世代」も油断は大敵!> ところで、生活費が安いからデフレ歓迎、自分の世代までは年金はもらえる、そういって、悠々自適の生活を楽しんでいる中高年層はかなり多いといわれる。だが、「果たしていつまで、この余裕が保つだろうか?」を疑問を投げかける。今日ほど国債の発行残高が積み上がり、年金財政がガタガタになってきているのに、いわゆる「逃げ切り世代」を全うできるだろうか? 「まずいことに、景気回復やデフレ解消は国民の総意である。逃げ切り世代にとって、金利上昇リスクもインフレ到来も避けようがない」。唯一の防衛手段は、「強い経営を続けている企業の株を、長期スタンスで買っておくことだろう」と言う。