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ドイツ連邦統計局は15日、1―3月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み速報値)が前期比0・2%減になったと発表した。昨年10―12月期の同0・03%に続くマイナス成長で、ドイツ経済は定義上は景気後退局面入りした。2・四半期連続のマイナス成長は、2001年4―6月期からの3・四半期連続以来。欧州景気をけん引するドイツ経済の不振は、世界経済への影響も懸念される。(パリ・黒井 崇雄)
個人消費や設備投資など項目別の伸び率は22日に発表されるが、統計局によると、景気のけん引役を果たしてきた輸出の伸びが減速し、外需が減少したのが響いた。ドイツでは、4月の旧西独地域企業の景況感が2か月連続で悪化するなど、イラク戦争の影響も重なって設備投資意欲は低迷している。
株価下落も目立つ。主要株式指標のドイツ株式指数(DAX)はイラク開戦直前の3月半ば、2000年春のピーク時の約4分の1にまで下落した。イギリスが約5割、フランスが約4割の水準に落ちたのと比べて、急落ぶりが際立っており、その後も低迷している。
また、消費者物価上昇率は前年同期比1%強で推移しており、デフレの瀬戸際に立っているとの見方も広がっている。
政府は先月、2003年の実質経済成長率の見通しを年初時点の1%から0・75%へ下方修正したが、民間シンクタンクなどの予測は、2002年(プラス0・2%)と同程度の超低成長にとどまるという厳しい見方がもっぱらだ。
しかし、財政・金融政策による景気下支えの余地は限られている。ユーロ参加国は「財政安定化・成長協定」によって一定の財政規律が義務付けられている上、金融政策のかじ取りは欧州中央銀行(ECB)にゆだねられているためだ。
シュレーダー首相は労働市場や社会保障分野の構造改革を打ち出したが、支持基盤である労働組合の抵抗は強く、本格的な経済再生への道筋が付けられるかどうかは不透明だ。
(2003/5/15/23:46 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030515ib29.htm