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「言うまでもなく顧客の同意が前提となりますが、債務者区分が要注意先以下で再生可能と判断された企業については、新会社に移すことになります−」
みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)の経営中枢幹部が言う。
昨日(5月14日)、みずほFGは、経営不振企業向け債権のうち4兆6000億円分をみずほFG傘下の企業再生会社4社に分離する計画を正式に発表した。
この企業再生会社4社の内訳は、みずほコーポレート銀行(みずほCB)が国内企業向けと国際企業向けで各1社、みずほ銀行とみずほ信託銀行が各1社。いずれも資本金5億円で、みずほFGの100%子会社として今月中に設立されることになる。
「新会社に移管される債権は、“不良債権”に区分されるものについては、みずほCBでほぼ100%、みずほ銀行で約70%に達する見込みです。なぜみずほ銀行の不良債権が100%移管されないのかというと、中小企業の中でも規模的に中下位に属するところは、現状のままみずほ銀行にとどまるからです。そうした企業までも新会社に移してしまっては、あまりにも取り扱い企業が増えてしまって、新会社がスムーズにワークしなくなるからです」(前述のみずほFG経営中枢幹部)
みずほFGはこうした施策をとることで、集中的に問題債権処理・企業再生に取り組んでいく方針だ。
みずほ銀行支店長が言う。
「現在、営業第一線では、問題企業−特に要注意先に区分される企業に対しては相当厳しいスタンスで望んでいるのが実情なのです。『利上げ交渉に応じた場合には融資残高は現状維持、応じない場合には回収−』という指示が本部から回ってきているのです。我々が貸金の回収に動いた企業は間違いなくアウトでしょう。また一方で利上げを飲んだ企業のうち、半分近くがアウトになるのではないでしょうか−」
こうした状況から考えて、これまでみずほFG−少なくともみずほ銀行は、要注意先以下のカテゴリーに入る企業に関して、その切り捨てに動いてきたことは間違いない。
「みずほ銀行にとどまる要注意先に区分される、規模的に中下位の中小企業に対しては従来の方針が適用されるはずです。また、新会社に移管される企業についても、これまでの方針が大きく変化するとは考えにくい。結局のところ企業再生とは名ばかりになってしまうのではないでしょうか−」(前述のみずほ銀行支店長)
もっとも、要注意先企業−中でも中小企業に対してこうしたスタンスをとっているのは、何もみずほ銀行だけではない。
唯一の“勝ち組”と言われる東京三菱銀行とて同様の状況にある。
東京三菱銀行支店長が言う。
「頭取がいくら『貸し興し』と言ってみたところで、相手にしているのは、まさに正常先だけ。要注意先については、担保の範囲でしか貸しません。そもそも当行のカルチャーには、リスクを取るということが無いだけに、それも仕方がないことかもしれませんが…」
いずれにしても、こと中小企業に関する限り、企業再生とは無縁のようだ。
2003/5/15