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財務省が十四日発表した平成十四年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年度比で12・0%増の十三兆三千三百七十一億円と十年度以来、四年ぶりに増加に転じた。輸出が好調で輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が同28・5%増と大幅に伸びたためだ。
輸出はアジアや欧米向けの自動車や半導体が堅調で、輸出額は8・5%増の五十兆一千五十三億円と初めて五十兆円の大台に乗せた。これに対し、輸入額は3・6%増の三十八兆五千四百七十七億円。イラク情勢の緊迫化にともない原油価格が上昇したのが影響した。
輸送や旅行を含むサービス収支は五兆二千三百七十一億円の赤字。赤字幅は海外旅行者の回復で千二十三億円拡大した。一方、海外投資からの配当などを示す所得収支は八兆百三十四億円の黒字で、海外展開する子会社の配当減などが影響した。
同時に発表された今年三月の国際収支は、経常黒字が前年同月比26・6%減の一兆六千十一億円と、二カ月ぶりに減少した。
http://www.sankei.co.jp/news/030514/evening/e15bus001.htm