現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産26 > 116.html ★阿修羅♪ |
|
日経]米国外為サマリー・スノー発言、ドル安が「強いドル」を導く構図
【NQNニューヨーク=渋谷淳】12日のニューヨーク外国為替市場でド
ルは急
速に下げ渋った。スノー米財務長官が前週末、ABCテレビでドル安の
米輸出産業に及ぼす恩恵を肯定。「ドル安黙認」を材料に東京から欧州
市場にかけて対ユーロで1ユーロ=1.1624ドルまで下落した後は、利
益確定のユーロ売り・ドル買いが優勢になった。ただ、ドル安が加速しかねな
い局面で飛び出したスノー発言の影響は大きそう。改めてドルの先安観
を抱く市場参加者は多い。
「スノー長官は市場の反応を予想しなかったはずがない」。あるディ
―ラーはこう推測していた。スノー長官の発言がドル安を招いたのは、
3月上旬に続き、これが2度目。同じドル安でも、対イラク攻撃開始を
警戒して米国株が下げ基調を強めていた前回と状況は異なる。今回は、
同じく長期金利が低位で安定する一方、社債やコマーシャルペーパー(
CP)の発行が増加。米国株は回復基調を強めている。
12日も米国株は上昇。ドル安が米国株売りの連想を誘う場面は限定的
だった。市場はスノー長官が指摘するドル安の恩恵に着目した相場形成
に傾いている。スミス・バーニーのシニア通貨アナリスト、リサ・フィ
ンストロム氏は「米政府が求めているのは強い経済。強いドルがその方
法であれば求めるだろうが、現在は違う」と話す。強いドルが強い経済
の結果だとすれば、現状ではむしろドル安が強いドルを導くという「逆
説」すら成立するわけだ。
米財務省は「強いドル」への支持を改めて強調。米国株高がドルの買
い戻しを誘い、ニューヨーク市場に入るとドルは下げ渋った。円には政
府・日銀の介入警戒感が強く、最近の上昇ペースが速いユーロにも高値
警戒感が浮上している。「今後、欧州圏からユーロ高へのけん制が増え
始めるだろう」(HSBC)との指摘もある。ただ、米国も本音の部分
で足元の自国通貨高を望んでいるとは考えにくい。6日の米連邦公開市
場委員会(FOMC)声明が物価下落への警戒感を表明。その後の株高
債券高・ドル安はいずれも物価を押し上げる効果を持つ。「現時点で
米国は通貨安を歓迎している」(IDEAグローバル)との見方はくす
ぶり続けそうだ。