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東京 5月7日(ブルームバーグ):自民党は7日夕、党本部で生命保険の予定利率引き下げ問題について幹部会を開催、一時、中断していた協議を再開した。金融庁はこの会合に金融庁案を提示、引き下げる際の下限について、法律で明示するのではなく、保険行政の細部を規定している「運用指針」で行う方針を示した。また、経営責任については「契約者が納得する」との条件付きで、経営者の自主性に任せ、強制としない方針だ。金子一義副幹事長が記者団に明らかにした。
相沢英之デフレ対策特命委員長は、金融庁が「運用指針」で、引き下げの下限を決めるとの方針を示したことに対し、「各社バラバラでは困る」とし、法律で、例えば3%などという数値を明示するのが適当、との考えを明らかにした。
また、経営責任問題を経営者の自主判断に任せるとの方針に関して、金子氏は「責任を問うと、引き下げを申請する生保がなくなるので、こうならざるを得ない」としたうえで、「申請の前にしろ後にしろ、引き下げを申請する経営者は実質的には(経営責任をとることを)覚悟のうえだろう。それが常識だと思う」と述べ、現実には、経営者の退任につながるとの見通しを示した。
“三利源”の開示で議論も
生保の保険本業によって生じる、いわゆる三利源(利差損益、費差損益、死差損益)などの情報開示について、金融庁は「経営内容や将来の見通しを情報開示させることは当然、必要。経営者が保険契約者の納得を得るよう自主的に行うことになる」と、金融庁が強制せず、生保会社に任せるとしている。金子氏はこの点について「今後、議論になる可能性がある」と述べた。
銀行などが拠出している基金(株式会社の資本金に相当)のき損について金子氏は、金融庁から「拠出者と生保の自主性に任せるということだが、銀行が放棄した場合には、生保の利益になるというのはおかしい。しかし、保険契約者に対して債務不履行の状態に陥らせているにもかかわらず、銀行が不利益を被らないのは通用しないという意見がある。この点を解決できるよう税務当局や法務当局と詰めている」(金子氏)との説明を受けたとしている。
自民党はこの日の幹部会での議論を踏まえ、8日午前、デフレ特命委員会などの合同部会を開催し、終盤に差し掛かっている通常国会の日程をにらみながら、予定利率の引き下げ問題を本格的に論議する。相沢氏は改正法案を今国会に提出することについて「与党から反対意見があるとは聞いていない」と述べた。また、金子氏も「とにかくやる方針だ。ただし、法律上どういう問題があるのか、法案が出てこないとわからない」としている。
東京 伊藤 小巻 Komaki Ito
http://www.bloomberg.co.jp/news/mof.html?s=APrjobiT6l1yS6JeY